インドネシアに旅行に行こうと思ってる、あるいは会社でインドネシアに転勤が決まった。などなどインドネシアに行くにはいろんな理由があると思いますが、その時に気になるのは「治安」です。
治安という面で考えてみると、たとえば2016年1月14日ジャカルタの中心街にあるサリナデパートでテロが起きました。
この事件は日本でも大きく取り上げられたので知っている人も多いと思います。そしてこのサリナデパートはタムリンという地区にあり、日本人でジャカルタに住んでいれば絶対に知っているほどの有名スポットです。
実行犯とみられる5人と民間人2人の計7人が死亡し、インドネシアの大統領のジョコ・ウィドド大統領もテロと断定しています。
マクドナルドやスタバなどもあり、活気のある場所で急にテロが起きたわけですから非常に怖く感じるのも事実で、僕はその時は日本にいたのですが、ジャカルタに住んでいる知り合いに連絡とってみると、みんなそれほどパニックになることもなく、いつも通りな感じでした。
とはいうものの、怖いことには変わりないですよね。
さて、インドネシアの治安と言っても、インドネシアでもジャカルタとバリが最も日本人が行く場所ですので、この2つを今回はピックアップします。
ジャカルタの治安
まず、ジャカルタの治安で不安にあげられるのは「テロ」と「景気悪化」です。
2016年にもテロは起こったのですが、実は、2009年にもJWマリオットとリッツ・カールトンでテロが発生しており、ここもジャカルタの中心のクニンガンで起こっています。
2024年現在、大規模なテロは発生していません。しかしテロの可能性がないわけでもありません。
これはイスラム過激派の犯行です。インドネシア人のほとんどはイスラム教徒ですが、これとは全く違いますので、インドネシアの大半のイスラム教徒は非常に優しく、温和です。そして過激派に対しては否定的です。
テロに関しては正直、防ぎようがないです。爆弾によるテロが多いですので、もしも不審物を見かけたら触らない、近づかないことが最も重要だといえます。
デモに注意
1997年にはアジアの通貨危機が起こったので、全体的な景気悪化でデモが盛んにおこなわれていたらしいですが、これはこの時ではなく、最近でもずーっとやっています。
デモは集合をかけて大規模に行われるので、行われる日時は在インドネシア日本国大使館 の公式HPで紹介されます。
参考記事のタイトルとURLを入力してくださいレバラン前の犯罪
大体、毎年6月初めから7月の頭にかけての期間を「ラマダン」と呼び、この期間イスラム教徒は断食をします。大体この期間はおなかがすくし、しかも早起きしてお祈りする習慣もあるので、イライラしたり、感情的になることが多いです。
でも、それもあるけど・・・
だから、お手伝いさんとか従業員を雇う方は絶対に怒ってはダメ!落ち込んじゃいます!
そして最も危ないのは、「断食明け」です。「レバラン」と呼ばれるもので、ものすごい数のイスラム教徒が故郷に帰るので、電車もバスもタクシーもいっぱいいっぱいになります。
故郷に帰るにはお金は必要ですので、その時期に犯罪を働いてお金を稼ぐ人もいます。そして日本人はお金を持っているイメージがあるので非常に狙われやすく危険です。被害に遭う、遭いかけたという話はチラホラ聞きますし、この時期(7月はじめ)にはあまり出歩かないほうが良いでしょう。
そして、断食月に日本人がジャカルタでお酒を飲んでいたら、警察がガサ入れをして、キタス = KITAS(一時居住カード)を持っていない人は警察に連行されることがあります。警察官は日本のようなものではなく、基本的に賄賂(おこずかい)を渡せば解放してくれます。この出来事も、ラマダンやレバラン時期には多くなるものです。
また、メイドを雇っている日本人駐在員の方も多いですが、レバランの時期には給料をアップしているという方も多いようです。
インドネシアのメイド事情|給料の相場・問題点やマナーについて様々な手口の詐欺・犯罪?
以前、「ジャカルタ・モナスで会った優しいガイドにぼったくられた話」でもこのことについて触れたことがありますが、大きな犯罪とは言わなくても、ちょっとお金を損してしまうことは良くある話です。
お店でぼったくられたり、おつりをごまかされたり、などなど「まあこれもインドネシアか」と慣れていただければいいのですがこんなことあるよ~というのを紹介させていただきます。
交通機関
ジャカルタには歩く道がありませんので、通常はタクシーかオジェックと呼ばれる二人乗りバイクでの移動になります。それかバジャイという小型自動車の3種類が主です。
タクシーはブルーバードかエクスプレスタクシーが安全です。この2つが定番でジャカルタであればどこでも走っていますし、もちろんメーターもついています。
初乗りは6500ルピア(65円)と格安ですし、安全に乗るにはまずこれを選んでおきましょう。最近ではウーバーなどのアプリでタクシーよりも安く乗れるようになりましたが、現段階では比較的安全です。
タクシーの選び方やウーバータクシー、その他交通機関に関する情報は「空港からも安心!ジャカルタのインフラ情報と安全な交通手段」にまとめているので参考にしてみてください。
そして、乗り合いバスなどもありますが、スリなどが起こる危険もあるので安全面を確保していれば安全ですが、個人で乗るタクシーよりかは危険性は上がりますので注意が必要です。
車に荷物は置かないこと
そして、運転手を雇う場合は、絶対に大事な荷物は車の中に置きっぱなしにしないようにしましょう。窓ガラスを割ってものを盗まれるケースは結構あります。例え、近くのコンビニに行くだけというときにでも大事な荷物は持っていきましょう。
ダメ!ゼッタイ!ドラッグは極刑
そして、もちろんのことですが、ドラッグはダメです。もしも、人にドラッグの話を持ち掛けられたとしても相手にしないようにしましょう。
ドラッグの売人はジャカルタよりもバリのほうが多いですので、詳しくは次のバリのところで説明します。
そんなこんなで、ジャカルタは危ない部分もあるけれど、しっかりと注意していれば治安は安全ということもできます。
ヤンティもジャカルタに行ったときにデモの様子を撮影してくれています。ジャカルタの雰囲気がどんな感じか知りたい方は「ヤンティのジャカルタ観光!大規模デモ中の治安は大丈夫?」を読んでみてください。
在住者が語る!2024年のジャカルタの治安は悪い?駐在前の最終チェックホテルは安く、でも安全な場所で
そしてホテルなのですが、基本的にはアゴダで選んでいます。というのも他のサイトよりも明らかに宿泊料金が安くて、しかも口コミが見れて安全性も非常に高いので絶対にまずチェックしたほうがいいです。
2024年熱い15選!ジャカルタのおすすめホテル【旅行も出張OK】スラバヤの治安
スラバヤに関して言えば、テロなどが発生していない街として有名でしたが、2018年の5月13,14に、テロが起きており、十分に注意をしなければなりません。
【旅行して気づいた】スラバヤの治安と安全性まとめ スラバヤのテロについてマランの治安
そして、最近、日本人からも人気がでてきているインドネシアのおしゃれな街。マランですが非常に落ち着いた町で、危険性はジャカルタやスラバヤに比べると安全だと言えます。
インドネシア版の神戸!マランのおしゃれ観光スポットを大公開バリの治安
そしてバリですが、やはり一番治安が悪いのはクタということになります。僕もスリに遭っているのでバリ旅行をする場合には注意すべきでしょう。楽しいところには多くの犯罪が潜んでいるものです。
2018年最新バリ島の治安|2回スられ被害総額10万の実話結婚詐欺?天才的ジゴロの正体
そして、これは女性が引っかかりやすいのですが、バリ島には多くのジゴロ=(女性から金を得て生きている男)が存在しています。彼らは組織ぐるみで活動していて、女の人に甘い言葉をかけて持ち上げて持ち上げて付き合って、結婚をほのめかします。そして、お金は持っていないからごはんをおごってもらったり、家に泊めてもらったりしながらお金を搾り取っていきます。
ジゴロも普通のジゴロではなく、仲間から教育を受けたプロジゴロ!
だから、同時に複数の女性にアプローチし、非常に演技も口もうまいです。集団で連携して、女性との関係を維持すること協力しながら行い、得たお金は仲間で分配する組織的な犯行です。
イカサマ賭博
そして、人によってはギャンブルが大好きで、バリ人とも賭博をしたいと思っている人もいるかもしれませんが、バリで出会った人と賭博をしても、最初は勝たせてくれますが、掛け金が上がってくると最終的にイカサマをして儲けるというやり方でお金を損してしまうのがオチです。
ですので、遊び金と割り切れるのであればやってもかもしれませんが、勝とうとしても勝てない仕組みになっているので注意してくださいね。
ドラッグを売ってくる人たち
バリの繁華街、クタにはたくさんの日本語が話せるバリ人がいますが、彼らは夜の道を歩いていると「マヤク・マヤク」「マリファナ・マリファナ」などと言って声をかけてきます。
無視しておけばいいだけの話ですので、スルーしましょう。
ちょっと怖いのは、飲み屋に出かけて、声をかけられたりすることです。僕もバリ人が親しげに話しかけてきて、最後にはクスリの話を持ち出されたことがありますが、その時点で速やかに席をはずして離れました。怪しいヤツには近づかない!そして興味を見せないのが鉄則です!
クラブなどでもお酒にドラッグを混ぜられたりすることもあるようですし、最善の注意を払いながら夜は遊びましょう。
インドネシアに行ったら気を付けること
そして、インドネシア全体に言える共通点、日本人の常識はインドネシアでは非常識です。
インドネシアに行く前に必ず覚えておきたいことをまとめているので、確認しておきましょう。
水道水は絶対に飲むな
インドネシアの水道水は日本のように飲めるものではありません。飲むとほぼお腹を下し、食中毒になる可能性もあります。
カキリマ・ローカルレストラン
インドネシアにはカキリマ(屋台)が道にたくさんありますし、おいしそうなローカルレストランも非常に活気があります。ただ、まだインドネシアの生活になれてない状態で行くとほぼお腹を壊すでしょう。
ですので、一か月程度は日本食などを食べながら、様子を見ていけばいいと思います。
胃腸薬は必需品
これらのことから胃腸薬は日本から持っていっておくといいでしょう。というより、持っておかないと最初はかなりきついと思います。
せっかくの旅行が楽しめなかったり、仕事が身に入らないという状況では困ってしまいますもんね。
そして予防接種は、日本で受けておくと病気になる可能性も少なくなりますのでご検討ください。
【病気対策】インドネシアへ旅行前にやるべき予防接種7選保険には入っておくべき
保険料にお金をかけるのに抵抗がある方は多いですし、いらないでしょ。と思っている人も多いですが、初めてのインドネシアである場合は入っておいたほうが賢明です。
僕は毎回AIJの一番安いプランに入っていますが、ネットでもできますし、空港でも窓口があり直接契約できます。
クレジットにも海外保険が付帯となっているものがありますが、現地での怪我の保障が不十分だったりしますし、盗まれた際の保障がないものもあります。
その他、バリ島での旅行の仕方の詳しいことは「プロの旅行記!鳥肌もんのバリ島のおすすめ人気観光スポットとホテルの選び方」がありますので、バリへ行く方は参考にしておきましょう。
地域によって違う
一言にインドネシアの治安といっても、安全なところがあれば危険なところもあります。
ですので、その点は十分に注意しておくようにしてください。
マネーチェンジャーでは自分で数えること
マネーチェンジャー(両替所)では、絶対に自分でお金を数えるようにしましょう。
相手が数えているフリをして、お金をかすめ取っているところは多いです!
緊急連絡先を確認しておこう!
インドネシアのみならず、海外でなにかトラブルになったときには、どうするか?
何もかも盗まれた状態では何をすべきかのかがさっぱり分からなく、パニック状態になってしまう人もいますが、ひとまず、落ち着くしかありません。
一番いいのは、そういったトラブルが起こらないことなのですが、もしもの時のために、緊急連絡先をスマホのスクリーンショットや、手帳などに控えておきましょう。
緊急連絡先は日本と同じ
携帯電話がある場合には、110番で警察が呼べます。そして、気分が悪い、誰かが体調不良、事故でけがした、などのトラブルの場合には119番につなげばOKです。
インドネシアの日本大使館情報
そして、現地で携帯電話がない、誰も貸してくれる人がいない場合には日本大使館に駆け込みましょう。
ジャカルタの場合
在インドネシア日本国大使館(Embassy of Japan in Indonesia)
住所:Jalan MH Thamrin No.24、Jakarta Pusat、DKI Jakarta 10350
電話番号:+62 21 3192 4308
FAX:+62 21 315 7156
開館時間:8:30~12:00、13:30~15:00
休館日:土、日、祝日
スラバヤの場合
在スラバヤ日本国総領事館(Consulate-General of Japan at Surabaya)
住所:Jl. Sumatera No. 93, Surabaya 60281, INDONESIA
電話番号: (031) 503-0008
FAX : (031) 503-0037, 502-3007 (領事関連)
休館日:土、日
バリの場合
在デンパサール日本国総領事館(Consulate-General of Japan in Denpasar)
住所:Jl. Raya Puputan No.170, Renon, Denpasar, Bali
電話番号:+62 03 6122 7628
FAX:+62 03 6126 5066
開館時間:8:30~12:00、13:30~16:00
休館日:土、日、祝日
自分が旅する地域の日本大使館は確認しておくと安心です。
まとめ
インドネシアの治安は日本ほど良くはないです。ただ気を付ければ安全で落ち着いて楽しむこともできます。
そのための情報はこの記事に全部載せていますので大いに活用してください。
宗教の知識は多少は入れておこう
インドネシアの宗教の大部分を占めているのはイスラム教徒です。
彼らの生活やルールというものを多少は知っておかないと、困ることがあったり、場合によっては危険な目に遭ってしまうこともあるかもしれませんので、イスラム教の知識も入れておくことが大切だと思います。(※バリ島はヒンドゥー教になります)
【やってはいけない!】インドネシアのタブー・常識・マナー17選ちょっと今回紹介したことは多すぎたので、何度も確認して、繰り返し読んでインドネシアを満喫してくださいね。
そして最後に、ヤンティが僕に唯一教えてくれたことがあります。
それがボロい服を着ろ!ということ、それだと貧乏に見えて襲われないらしいです・・・本当だろうか・・・