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インドネシア語「Kok」の様々な意味と用法

Kokってさ、インドネシア人めっちゃ使ってるけど、あれって何なの?
ああ、確かに、この前のJLC初級向けレッスンでも出てきてたな。Kokはかなりいろんなニュアンスを持つからな。明確な意味がなくても話者の気持ちを表すこともあるんだよ。まずは基本的なことから確認してみよう。

マンダラ

KokはKenapaの省略形

まず基本的な意味として、KokはKenapa、つまり「なぜ」の省略形ということ。ここはOKかな?

Kok gitu sih? の例文①


Kok kamu ada di sini?

なんでここにいるの?


→kokはkenapaの省略でよりカジュアル


※kok:なぜ、kamu:君、ada:ある、di~:~で、sini:ここ

ああ、このkokはなんとなく分かるよ。
そうだな。じゃあ、ちょっと次は難しめのフレーズを確認してみよう。

1. Kok gitu sih(不満や驚き)の両方を表す定番フレーズ

まずはKok gitu sihは定番だな。「なんでそうなるの?」という疑問と不満の混ざったニュアンスを出す際に使えるのが、このフレーズなんだよ。ちょっと例文を見て練習してみよう。

ふんふん。めっちゃネイティブが使ってるように感じるフレーズだ。
例えば、僕(マンダラ)が以下のように仕事をタイキにお願いするとする。

Kok gitu sih? の例文①


Mandala: Aku sudah bilang ini harus selesai hari ini.
→今日中に終わらせないといけないって言ったよね。

Taiki:Maaf, aku kira besok saja cukup.
→ごめん、明日でも十分だと思ってた。

Mandala:Kok gitu sih?
→え、なんでそうなるの?


→驚きと軽い怒りのニュアンスを出している


※aku:私、sudah~:すでに~した、bilang:言う、ini:この、harus~:~しなければならない、hari ini:今日
maaf:ごめん、kira:思う、besok:明日、~saja:~の方で(強調)、cukup:十分な

このような流れはよくある。ここには、状況が予想外すぎることへの驚きと軽い怒りが含まれているな。

なるほど!なんとなく分かるぞ。
もう一個例文を見てみよう。じゃあ、次は、タイキがあり得ない言い訳をしたとき。あるあるだな。

おい!

Kok gitu sih? の例文②


Mandala : Kok kamu nggak datang kemarin?
→なんで昨日来なかったの?

Taiki:Soalnya aku lupa tanggalnya.
→日付忘れちゃって。

Mandala : Kok gitu sih?
→え、んなことあるかいな?


→驚きと軽い呆れの感情のニュアンスを出している


※kamu:君、nggak~:~しない、kemarin:昨日、soalnya~:なぜなら~だから(karenaのカジュアル形)、lupa:忘れる、tanggalnya:日付

なるほど、わかってきたぞ!

2. 独り言のKok

まだまだkokの用法はあって、次は独り言の時によく使うkokだ。

kokを「独り言」で使うんだ。なんだかイメージできないな。
そんなことない。よーく使う。次はkok bisa ya.という例文を見てみよう。これはなんで「そんなことが起こっちゃうんだろう?」「どうしてこうなるんだろう?」という状況の不可解さに対する軽い驚きを伝えることができる。

Kok gitu sih? (独り言)の例文①


Kok bisa ya, nilai matematikaku turun?

(どうして数学の成績が下がったんだろう?)

→自分の努力と結果が結びつかない不思議さ


→結果に納得できず、一人でつぶやいている様子


※bisa:できる(起こりうる、可能性がある)、nilai:成績、matematika:数学+ku=aku:私、turun:落ちる

Kok gitu sih? (独り言)の例文②


Kok bisa ya, mobilku tiba-tiba mogok?

(なんで急に車が止まったんだろう?)

→状況に驚き、原因を探ろうとする気持ち


→予想外のことが起きて、頭が追いついていない様子


※mobil:車+ku=aku:私、tiba-tiba:急に、突然、mogok:エンストする

「あいまいさ」を含む発言:特に結論を出さず感情だけを表す

この場合、「kok」は疑問としてはっきりした答えを求めない、感情の吐露として使われるぞ。

シチュエーション


A:Maaf ya, aku nggak jadi ikut.
(ごめん、一緒に行けなくなった。)

B: Kok gitu?
(え、なんで?)

→理由を強く聞かず、ただ驚きを示す

説明が省略され、状況がわからないまま相手に疑問を投げている


※maaf:ごめん、aku:私、nggak jadi:キャンセルする、ikut:参加する


まさにkokを使う時の「気持ち」が反映されているな。
その通り、このkokはトーンで大きく意味合いが変わってくることがある。

「肯定」するために文末に置くkok

これは日本語の「~だよ」に非常に近い。相手に寄り添って、肯定する時に使えるぞ。

ほうほう。
そのうえ、kokはイントネーションや表情、声のトーンと密接に関わるんだな。文法的には同じ文でも、トーンによって以下のような感情が変わることがあるんだ。

例文①


Bisa kok! (できるよ!)

例文②

Nggak apa-apa kok. (大丈夫だよ。)

相手を励ます際などの日本語の「~だよ」に相当すると考えてOK(肯定)


※bisa:できる

平坦なトーン

感情を抑えた軽い疑問やつぶやきとして使われる。

Kok bisa ya? →「どうしてだろう?」(冷静な分析を伴う)

上昇調(語尾を高く)

驚きや不満が強調される。

Kok gitu sih? →「えっ、なんでそうなるの?」(強い驚きや軽い怒り)

下降調(語尾を低く)

諦めや困惑、時には皮肉を込めた使い方。

Kok bisa ya… →「なんでこんなことになったんだ…」(困惑や諦め)

覚えるコツ

「kok」の謎めいたニュアンスは、文脈や話者の感情表現に大きく依存するんだ。特に以下のポイントを押さえると理解しやすくなるから、最後に確認だけしておこう。

  1. 感情の種類(驚き、疑問、不満、困惑)に応じて使い分ける。
  2. トーンやイントネーションが重要。これが感情の強弱を表す。
  3. 明確な答えを求める場面と、単に感情を吐露する場面を区別する。
使い方に慣れると、微妙な感情を効果的に表現できるかなり便利な表現だ。掘り下げてkokの覚え方をちょっと解説しておくぞ。

お、助かる!

① 文脈で覚える

「kok」は文脈に強く依存する言葉だ、例文や会話を通して学ぶのが最も効果的。ただ単語単体で覚えるのではなく、「どのような状況で使われるのか」を具体的な場面と一緒に学ぶと一気に理解しやすくなる。

ほうほう、例えば?
自分の生活に関連する状況をイメージして、例文を作るんだ。例えば…

「友達が理由も言わずに予定をキャンセルした時」 → Kok gitu sih?
「相手が無理だと思っていたことを達成した時」 → Kok bisa?

あとは、映画やドラマ、YouTubeの会話の中で「kok」がどう使われているか注意して聞くことだな。

② 感情ごとに分類して覚える

「kok」は驚き、不満、肯定など、感情を表す言葉として使われることが多いってこともやったな。それぞれの感情ごとに分類して覚えると整理しやすくなる。

驚き・疑問

Kok bisa? (どうしてできるの?)

Kok kamu nggak bilang apa-apa? (なんで何も言わなかったの?)

不満・軽い反論

Kok gitu sih? (なんでそうなるの?)

Kok kamu nggak coba dulu? (なんで試さないの?)

肯定・安心感

Bisa kok! (できるよ!)

Nggak apa-apa kok. (大丈夫だよ。)

これを頭の中でカテゴリに分けておくと、自然に感情と結びつけられるようになるはずだ。

Kokっていろんなパターンの意味があるけど、日本語的にいうとどれが一番しっくりくるのかな?
確かに、日本語にもインドネシア語の「kok」に対応する言葉がある。ちょっと見ておくれ。

③ 日本語との対応関係をイメージする

「kok」を日本語にそのまま対応させるのは難しいけど、ニュアンスが似ている日本語の感嘆詞や表現をイメージすることで覚えやすくなることは間違いない。

「えっ?」 → 驚きや疑問の Kok bisa?

「なんで?」 → 不満の Kok gitu sih?

「〜だよ」 → 安心感の Bisa kok!

「へぇ〜」 → 軽い感嘆の Kok gitu ya?

まとめ

Kokって実はめっちゃ便利な言葉だったんだな。
その通りだ。便利だからこそ、めっちゃ使われている。一度使い方に慣れれば他のインドネシア語の表現よりも簡単に、そして気軽に自分の感情を伝えられるようになるぞ。そのために以下のことを意識して使い方になれること。今日のまとめだ。

  • 文脈で学び、例文を通して整理する。
  • 感情ごとに分類してイメージを固める。
  • 日本語の感覚と音声を結びつけて覚える。
  • 会話や練習の中で積極的に使う。
いろいろ言ってきたけど、意外に自分のその時の気持ちを全面に出してkokって言えば意外にすんなりいくもんだぞ?

元も子もないけど、なるほど。笑
確信を込めたkok: 「Bisa kok!」(自信を持って「できるよ!」)
慰めや安心を込めたkok: 「Nggak apa-apa kok.」(優しく「大丈夫だよ。」)

これって全然違うよな。そんな感じ。特定のルールに縛られず、気持ちをやトーンを感情に従って素直に出すと自然とkokの使い方は上手になるよ。

次のレッスンはこちら▼

インドネシア語の「重複語」は「複数形」だけではない

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