今回はYangについて説明します。
Yangは関係代名詞といって、文章を修飾したり、つなげる役割を持ってます。
英語で言うとWhichとか、Whoとかいろいろあったんですが、インドネシア語は基本的に関係代名詞は「Yang」と覚えておけばいいです。
という説明をしてもよくわからないと思いますので、例文を使いながら見てみましょう。
いろんな意味の取り方がありますので、場面に応じた訳を見つけてくださいね。
「~の方」という意味のYang
Yangの前には基本的には名詞が入ります。
例えば、
(意味:)背の高い人
- orang:人
- tinggi:背の高い
この意味はただの背の高い人です。
ただ、Orang yang tinggiとなるパターンもあって、
この場合は、何人かの人の中で「背の高い方の人」というちょっとした強調のニュアンスが入ります。
一つ例文を見てみましょう。
(意味:)赤い方の本
- buku:本
- merah:赤い
この場合は、いろんな色の本があって、あ・え・て、赤い色を指していることがわかります。
はい、ここまでのYangのルールを見てみましょう。
Yangのルール
- 名詞を修飾する
- 「~の方」と、いくつかの中でその名詞を強調する際に使われる
名詞の省略
さっき、Yangは名詞を修飾する、って言いました。
名詞 + Yangの形になるよ~って言ったんですが、
実際、インドネシア語の記事を読んでいると、「名詞」部分はよく省略されています。
ただ、この名詞の部分に何が入るのかは、文脈で判断できます。
たとえば、二人の女性が、男性の集団を見て、ひとりが「誰がタイプ?」と聞いたとしましょう。
その時に、Yang tinggi ituと言ったならば、Yang tinggi ituの前にはOrang(人)、あるいはLaki laki(男性)が隠れていることがわかります。
つまり、「Orang yang tinggi itu:あの背の高い人」というか、「Yang tinggi itu:背の高い方(ヤツ、人)」と言ってるかの違いで、意味的には同じです。
本屋さんに行って赤い本が欲しければBukuを省略した形でこのように言えます。
(意味:)この赤いやつ(本)をください。
- Saya:私
- mau~:~したい
- buku:本
- merah:赤い
- ini
このように言うことができます。
Yangの前に名詞がなくてもOKで、名詞が省略されている場合は「~のやつ」と訳していれば結構しっくりきます。
服屋に行った際に「Yang besar:大きいやつ」とか、「Yang putih:白いやつ」とかね。
主語+動詞を名詞につなぐ
では次にYangの後ろに「主語」と「動詞」が入って、Yangの前の名詞を修飾するパターンを見てみましょう。
ちょっと何言ってるかよくわからないので、例文を見ましょうね。
(意味:)私が飲んだドリンクはまずい。
- minuman:ドリンク、飲み物 ※minum(飲む)に接尾辞-anがついて名詞になっています。
- saya:私
- minum:飲む
- tidak~:~ない
- enak:おいしい
この文章の主語は「Minuman yang saya minum」となります。
「Saya minum:私が飲んだ」という「主語+動詞」の文章がありますが、それさえもMinumanを修飾し、Minuman yang saya minum(私が飲んだドリンク)という大きな主語となってます。
で、熟語は、「Tidak enak:まずい」なので、
Minuman yang saya minum tidak enak.
(主語)私が飲んだドリンクは(述語)まずい
という文章になります。
他でもない~だ
では、Yangの3つ目、これはYang前を強調するために使われるYangです。
例えば、
私はタイキです。
っていうよりも、
私がタイキです。
っていう方が、より自分のことをちょっと偉そうに、というか強調して言っているニュアンスがありますよね。
使う場面は多少限られますが、
例えば、僕は歌がヘタなんですけど、そんな「僕が」歌ったんだよ、ほかの誰でもなく「僕が」歌ったんだよ。
と強調して伝えたい場合、Saya menyanyi.(私は歌いました)ではなく、
(意味:)(他でもなく)私が歌った。
- saya:私
- menyanyi:歌う
という感じになります。
よく文章を読んでいて「なんでここにYang」が入ってるんだ?と感じることがあるかもしれませんが、そんな時には一度この何かを強調しているYangの存在を疑ってみてください。
Yangの用法は本当にたくさんありますし、文章が非常に長くなることもあり、訳すのがとても難しくなることがあります。
その点は初級者向けの3カ月コース「キックジャパネシア」でも取り上げているので、一度見てみてくださいね。
Yangがわかれば、というか慣れたらめちゃめちゃ文章が読みやすくなります。
よくどこからどこまでが主語かわからなくなる、という悩みも聞くのですが、そういったものも、Yangがどこまでを修飾しているのかが一瞬で見破られれば、複数の主語、動詞が一文の中に含まれていたとしても、すぐに構造を理解することができるので、
まずはこの動画を元に、しっかりとYangの型を頭に入れておいてくださいね。
それでは、Sampai jumpa!