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「国境を越える」が抜けていた——作文は、テーマの言葉をそのまま骨組みにする|国境を越えるネット詐欺をテーマに書く

「国境を越える」が抜けていた 国境を越えるネット詐欺をテーマにインドネシア語の作文を書く

作文 JAPANESIA

「国境を越える」が抜けていた——作文は、テーマの言葉をそのまま骨組みにする|国境を越えるネット詐欺をテーマに書く

テーマは「国境を越えるネット詐欺の撲滅(Pemberantasan penipuan daring lintas negara)」。100〜150語・3段落で、題も自分で決めて書く課題です。
今日の作文例(114語)は、語数も3段落の形も条件どおり。それでも48点にとどまりました。理由は3つ。テーマの核心 lintas negara(国境を越える)にほとんど触れていないこと、題が本文と合っていないこと、そして見直しで直せる誤りが残っていること。
今日は作文例を段落ごとに添削で組み立て直し、最後にテーマの3語に正面から答える模範作文を置きます。

作文例→添削版 模範作文2本(和訳つき) 図解6点 語注13

今日のねらい:テーマの言葉を、1語ずつ本文に置く

100〜150語の作文は、内容・論理、構成、文法・語法、語彙・表記の4つの観点で見られます。語数と3段落の形は、条件にすぎません。

いちばん大きな落とし穴は内容です。テーマが名詞を3つ重ねた形なら、3つそれぞれに答える文が要ります。今日のテーマなら Pemberantasan(どう取り締まるか)、penipuan daring(何が起きているか)、lintas negara(なぜ1国では止まらないか)。最後の1語を落とすと、どこの国のネット詐欺にも当てはまる作文になってしまいます。

次に題。題は採点者が最初に読む部分です。本文に出てこない言葉を題にすると、読み始める前から印象を下げます。題は最後に、結論の一言から決めるのが確実です。

そして見直し。綴りの1文字、memberi と membeli の取り違え、抜けた1語は、知識ではなく最後の3分で防げます。

今日の課題

Soal Mengarang

Buatlah karangan dengan petunjuk khusus berikut!

1. Pilih satu tema dari dua tema di bawah, lalu tentukan judul karangan.
2. Panjang karangan 100-150 kata.
3. Tulis dengan jelas dan gunakan ejaan yang benar.
4. Gunakan bahasa Indonesia yang baku.
5. Kerangka karangan: A. Pendahuluan B. Isi C. Penutup
6. Tema karangan:
 A. Keikutsertaan aparatur sipil negara dalam Komponen Cadangan
 B. Pemberantasan penipuan daring lintas negara

目安時間:25分

テーマの背景を、先に1分で

テーマB:国境を越えるネット詐欺——インドネシアでは、偽の当選通知や副業・投資の勧誘、家族や銀行を装うメッセージによる詐欺(scam)が後を絶ちません。金融庁(OJK)が2024年11月に立ち上げたインドネシア反詐欺センター(IASC)には、2026年7月末までに63万7,055件の通報が寄せられ、届け出られた被害額は約9.1兆ルピアにのぼります。凍結できた資金は約7,241億ルピア。詐欺のお金は数分で国外へ動くため、取り戻すのは簡単ではありません。

もう一つの顔が、詐欺をさせられる側です。高給の求人に誘われてカンボジアやミャンマーに渡り、詐欺拠点でオペレーターとして働かされるインドネシア人が相次いでいます。在カンボジア大使館には2026年1月〜9月中旬だけで1万2,940人が助けを求め、政府はミャンマーでも約6,000人が人身取引の被害に遭ったとしています。被害者が加害者にもされる——これが「国境を越える」詐欺のやっかいなところです。

テーマA:公務員の予備役参加——国防省は2026年4月から、各省庁の国家公務員(ASN)に基礎軍事訓練を受けさせ、予備役(Komponen Cadangan, Komcad)に登録する取り組みを進めています。6月には第1陣の1,758人が予備役となり、8〜9月には第2陣が訓練を受けました。政府の今年の目標は4,000人。予備役は本来、志願して加わる制度です。国防省は「強制ではない」と説明していますが、本業の行政サービスへの影響や、市民の領域に軍事色が広がることへの懸念も出ています。

前回の作文では、テーマ「汚職撲滅策としての資産没収」で、テーマの半分に答えていない作文を組み立て直しました。→ テーマの半分に答えていない
今回も根は同じです。テーマの言葉を分解して、1語ずつ本文に置く。

STEP 1まず自分で書く

解説を読む前に、どちらかのテーマで一度書いてみてください。目安は25分。最初の3分で、テーマの言葉を分解して骨組みをメモし、最後の3分を見直しに残します。題は最後に決めてください。

STEP 2作文例を、添削で組み立て直す

テーマBで書かれた作文例です。語数は114語(題を除く。段落ごとに40/41/33語)で、条件の範囲に入っています。

Kebebasan Menjadi Halangan

作文例(添削前・114語)

A. PendahuluanKetika kami menggunakan sebuah layanan di internet, antara lain memberi tiket pesawat, mengechek akun bank, serta melihat E-mail, sering bertemu informasi yang mencurigakan. Berbagai jenis penimpulan marak terjadi di mana-mana terutama di dunia daring karena hal itu bersifat lintas negara.

B. IsiLangkah pencegahan penipuan daring lintas negara yang efektif ada 2. Yang pertama adalah setiap negara berusaha untuk mengembangkan teknologi canggih untuk mendeteksi penipuan. Lalu yang kedua adalah peningkatan masyarakat terhadap penipuan. Namun, tampaknya jumlah penipuan semakin beragam dan semakin sulit dilcak.

C. PenutupDengan demikian, pencegahan yang terbaik bagi masyarakat adalah peningkatan kesadaran terhadap penipuan. Kesadaran masyarakat dapat menjadi benteng terakhir dalam pencegahan penipuan dan upaya tersebet tidak dapat dimanipulasi oleh penipu juga. Demikian pendapat saya.

48点の内訳——形は整っている。削られたのは中身と見直し語数(114語)と3段落の形は条件どおり。失点は、テーマの核心と、見直しで防げる誤りです。内容・論理「国境を越える」側面にほぼ触れていない/結論への橋がない12/30構成3段落の形はできている/題が本文と合っていない12/20文法・語法主節の主語の脱落、Yang pertama adalah +節のねじれ14/30語彙・表記綴りミス4か所、memberi/membeli、口語の混入10/20合計 48/100——形は条件どおり。崩れたのは「テーマに答えているか」と「見直し」

「内容・論理」の失点は、テーマの lintas negara にほとんど答えていないことと、結論への根拠が1段抜けていることが大きな理由です。

テーマを3つの言葉に分けると、書いていない部分が見えるPemberantasan penipuan daring lintas negara——3語それぞれに、本文の中で答えが要ります。Pemberantasan撲滅=どう取り締まるか△対策を2つ挙げたが、すぐ Namun で崩したpenipuan daringネット詐欺=何が起きているか◯航空券・口座・メールの場面を描けているlintas negara国境を越える=なぜ1国では止まらないか✕1回出るだけ。理由にもなっていない「lintas negara」に答えるとは、たとえば——拠点が海外にあるsindikat yang markasnya berada di negara lainお金が数分で国外へ動くdana berpindah dalam hitungan menit国どうしの情報共有が要るbertukar data / kerja sama antarnegara自国民が加害の側に回されるWNI dipaksa menjadi operator penipuan di luar negeri

書く前にテーマを分解して、どの段落で答えるかを決めておけば、答え漏れは防げます。

題

題(judul)
作文例(添削前)

Kebebasan Menjadi Halangan

添削版

Kewaspadaan sebagai Benteng Terakhir①

修正の理由
  • ①本文に「自由(kebebasan)」の話は一度も出てきません。題と中身が合っていないと、採点者は最初の1行で迷います。題は主張を一言で表すもの。作文例の結論「市民の意識が最後の砦」をそのまま題にすれば、題と本文は必ずそろいます。
見直しの3分で拾える誤り上の4つは綴り、下の2つは語の取り違えと脱落。どれも知識ではなく、見直しで防げる種類です。書いた語正しい形penimpulan(綴りミス)penipuan詐欺dilcak(綴りミス)dilacak追跡されるtersebet(綴りミス)tersebutその・前述のmengechek(綴りミス・KBBI は cek)mengecek/memeriksa確認するmemberi tiket pesawat航空券を「与える」membeli tiket pesawat航空券を「買う」peningkatan masyarakat「社会の向上」——kesadaran が脱落peningkatan kesadaran masyarakat市民の意識の向上

どれも声に出して読むか、日本語に訳し戻すだけで気づけます。「航空券を与える」「社会の向上」——訳し戻すと、すぐおかしいと分かります。

第1段落 <A. Pendahuluan>(40語)
作文例(添削前)

Ketika kami menggunakan sebuah layanan di internet, antara lain memberi tiket pesawat, mengechek akun bank, serta melihat E-mail, sering bertemu informasi yang mencurigakan. Berbagai jenis penimpulan marak terjadi di mana-mana terutama di dunia daring karena hal itu bersifat lintas negara.

この段落の役割

導入の仕事は、「なぜこの問題が厄介なのか」を示すこと。航空券・口座・メールという身近な場面から入るのは良い入り方です。足りないのは、テーマの lintas negara——国境を越えるから厄介だという問題提起です。

添削版

Ketika kita② menggunakan layanan daring③, antara lain membeli④ tiket pesawat, memeriksa rekening bank⑤, serta membuka surel⑥, kita⑦ sering menjumpai⑧ informasi yang mencurigakan. Berbagai jenis penipuan⑨ marak terjadi di mana-mana,⑩ terutama di dunia daring, karena dunia maya tidak mengenal batas negara⑪.

修正の理由
  • ②kami は聞き手を含まない「私たち」。読み手も含めた一般論は kita で書きます。
  • ③例を3つ並べているのに sebuah(ひとつの)は矛盾します。書き言葉では di internet より layanan daring。
  • ④memberi は「与える」。「買う」は membeli。1文字違いで、航空券を人に配る話になります。
  • ⑤綴りは mengecek(KBBI では cek → mengecek)。書き言葉なら memeriksa。銀行口座は rekening(akun は SNS などのアカウント)。
  • ⑥文中で E-mail と大文字にはしません。標準語は surel(surat elektronik)。メールは「見る」より membuka(開く)。
  • ⑦Ketika で始まる従属節のあと、主節の主語が抜けています。話し言葉では省けても、標準語の作文では kita を立てます。
  • ⑧bertemu は人と会うときの語。情報に出くわすなら menjumpai/menemukan。
  • ⑨綴りミス(penimpulan → penipuan)。
  • ⑩terutama で始まる挿入句は、前後をコンマで区切ります。
  • ⑪hal itu が詐欺を指すのか、ネットを指すのかが曖昧です。「国境を越えるから横行する」という理由にもなっていません。dunia maya tidak mengenal batas negara(ネットの世界に国境はない)と、主語をはっきりさせます。
語注
dalam jaringan の略daring=dalam jaringan(ネットワーク上で)=オンライン。反対は luring(luar jaringan)=オフライン。
作文や報道では online より daring が標準です。
オンライン(luring=オフライン)
akun との違いrekening (bank)=銀行口座。akun=SNS・アプリなどのアカウント。
nomor rekening=口座番号、rekening penampung=詐欺の受け皿口座。
銀行口座(akun はアカウント)
標準語のメールsurel=surat elektronik(電子の手紙)。pos-el(pos elektronik)とも。
作文で email/E-mail と書くなら、少なくとも文中で大文字にしないこと。
電子メール(pos-el とも)
jumpa の家族jumpa=会う。menjumpai=(物事に)出くわす・見かける。menjumpai kesulitan=困難にぶつかる。
bertemu は人と人が会うときの語です。
出くわす(bertemu は人と会う)
「国境を知らない」直訳は「国境を知らない」。国境に関係なく広がることを言う定番の言い方です。
Kejahatan siber tidak mengenal batas negara.=サイバー犯罪に国境はない。
国境を問わない

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第2段落・第3段落の添削と、模範作文2本をまとめて収録しています。あわせて収録しているのは次の内容です。

  • Yang pertama adalah +節のねじれ——Pertama, …/Kedua, … で並べる(第2段落)
  • jumlah は beragam にならない——語と語の組み合わせ(modus/jumlah)
  • 結論への橋が1段抜けている/「操作されない」は事実と逆(図3)
  • 模範作文2本——テーマB「国境を越えるネット詐欺」とテーマA「公務員の予備役参加」、それぞれ日本語訳つき
  • 使える表現12、見直し手順(図6)、次に狙う2点
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