\ JAPANESIAアプリ公開! ストーリーで学ぶインドネシア語、日本語解説で会話を学べます /

長文一文型5本|ダッシュが開いた瞬間、述語はまだ来ていない

一文一問 JAPANESIA|Soal Menyimak

長文一文型5本|ダッシュが開いた瞬間、述語はまだ来ていない

1文が40語から60語ある長い文を、1〜2回だけ聞いて日本語に訳す——設問はありません。訳文そのものが答えになる形式です。
今日の5本は行政デジタル化/ザカートとワカフ/汚職捜査/映画遺産/競技団体。分野はばらばらですが、崩れ方には型があります。いちばん多いのは、ダッシュや長い修飾で主語と述語が引き離されたとき、途中の従属節を主節と取り違えてしまうという崩れ方です。
この記事では、5本すべてを骨格から解体し、訳文から真っ先に消える1語を1本ずつ拾っていきます。

全5本 図解8点 用語解説36語 音声5本つき

今日のねらい:主節の述語を、最後まで待つ

長い一文を訳すとき、いちばん重い崩れ方は語彙の穴ではありません。主節の述語を落とすことです。

語をひとつ知らなくても、文の骨格が取れていれば訳文は成立します。ところが述語を落とすと、文が何を主張しているのかが消えます。読み手には「情報は並んでいるが、結論がない文」に見える。

そして述語が落ちるのは、決まった場面です。主語のうしろにダッシュや長い修飾が入って、述語との距離が開いたとき。今日の5本のうち2本(Nomor 1 と Nomor 5)が、まさにその形をしています。

耳で聞いていると、挿入句の中の動詞が主節の述語に聞こえてしまう。そこで文を閉じてしまうと、あとから来る本当の述語が宙に浮きます。ダッシュが開いたら、述語はまだ来ていない——今日はこの一点を、5本を通して確かめます。

訳す前の構えだけ、先に

この形式は設問がありません。だからこそ、訳文のどこが抜けても自分では気づきにくいという難しさがあります。設問があれば「答えが出せない」と分かりますが、訳文は抜けたまま完成してしまうからです。

対策は訳し終えたあとの自己点検です。3つだけ確かめます。①主語に対応する述語を、自分の訳文の中で指させるか②原文にある数量詞(puluhan/seperempat/sejumlah)が訳文に入っているか③原文の態度を担う1語(baru/belum juga/nyaris/disebut)が訳文に残っているか

この3つはどれも1語か2語です。ところが落とすと文の意味が変わる。今日の5本は、その3種類がまんべんなく仕込まれています。

もうひとつ、この形式に固有の難しさがあります。1文が長いので、聞いているあいだに「もう十分に情報を受け取った」と感じてしまうことです。40語も聞けば、頭のなかには断片がいくつも溜まります。その断片で文が組み立てられそうな気がしてくる——ところが、まだ述語が来ていない、ということが起こります。

だから途中で訳し始めないことが大事になります。最後まで聞いてから、骨格を決める。途中で組み立て始めると、あとから来た語を、すでに作った枠に押し込もうとしてしまいます。原文にない句ができるのは、たいていこの経路です。

とはいえ、何も考えずに最後まで聞くのも難しい。そこで2つだけ見張るという形にします。内容の理解は自然に任せて、述語が来たか態度を担う語が来たかだけを、別のところで数えておく——次の図がその2つです。

聞きながら監視する2つのこと

内容を追いかけながら、別のチャンネルで2つだけ見張ります。これは同時に3つも4つもできることではないので、2つに絞るのが現実的です。

内容を追いながら、この2つだけを別に見張る 3つ以上は同時に追えません。2つに絞ると、かえって取りこぼしが減ります。 ① 主節の述語は、まだ来ていない ダッシュが開いた/yang が続く/ コンマで挿入が始まった → 主語は保留のまま、述語を待つ 途中の動詞に飛びつくと、従属節が 主節に昇格してしまいます。 今日は Nomor 1 と Nomor 5。 ② 態度を担う、たった1語 baru/belum juga/nyaris/ puluhan/disebut/masih/justru → 聞こえたら、指を1本折る 1語なので聞き流しやすいのに、 文の温度はこの語が決めています。 今日は5本すべてに入っています。 落とすと、何が起きるか ①を落とす → 情報は並んでいるのに、その文が何を主張しているのか読み手に伝わらない。 ②を落とす → 事実は合っているのに、書き手の留保や批判が消えて、断定の文になってしまう。 どちらも「誤訳」ではなく「抜け」なので、自分で読み返しても気づきにくいのが厄介なところです。 訳し終えたら、3つだけ確かめる ① 主語に対応する述語を、自分の訳文の中で指させるか ② 数量詞は残っているか ③ 態度を担う1語は残っているか

図1 聞きながら見張る2つ。3つ以上は追えないので、意識してこの2つに絞ります。

STEP 1 まず音声だけで、5本を訳してみる

原文はまだ見ないでください。1本につき1〜2回だけ聞いて、日本語に訳します。途中で止めずに、最後まで聞いてから訳し始めるのが大事です。

音声:Nomor 1 <情報・行政デジタル化>

音声:Nomor 2 <宗教・ザカート/ワカフ>

音声:Nomor 3 <司法・汚職捜査>

音声:Nomor 4 <文化・映画遺産>

音声:Nomor 5 <スポーツ・競技団体>

STEP 2 原文を確認する(全5本)

ここで初めて文字を見ます。聞き取れなかった箇所に印をつけながら読んでください。どこで主語と述語が離れているかを、目で確かめておくと後半が楽になります。

Nomor 1 <情報・行政デジタル化>

Percepatan penerapan SPBE di tingkat kabupaten — sebuah agenda yang selama ini lebih banyak diukur dari jumlah aplikasi yang diluncurkan alih-alih dari berkurangnya beban warga di loket — terlalu dini untuk disimpulkan sebagai keberhasilan, mengingat interoperabilitas antarinstansi yang dijanjikan Komdigi masih tersendat oleh penolakan diam-diam sejumlah pemerintah daerah untuk menyerahkan basis data yang bertahun-tahun mereka kelola sendiri.

Nomor 2 <宗教・ザカート/ワカフ>

Kendati BAZNAS berkukuh bahwa penyaluran zakat produktif tidak lebih dari pelengkap program bantuan sosial, sejumlah pengelola wakaf di bawah koordinasi BWI menilai pelaporan yang berlaku sekarang justru melanggengkan budaya asal bapak senang, sepanjang angka yang disetor ke pusat terlihat rapi, tanpa seorang pun menengok kondisi penerima di lapangan.

Nomor 3 <司法・汚職捜査>

Jika keterangan yang disampaikan penyidik KPK dalam gelar perkara pekan lalu benar adanya, kerugian negara yang timbul dari pengadaan perangkat lunak, lisensi tahunan, hingga jasa konsultansi di lima kementerian itu bukan tanpa alasan disebut fenomena gunung es, sebab nilai yang sudah diinventarisasi baru mencakup seperempat dari total kontrak yang ditandatangani sepanjang tiga tahun terakhir.

Nomor 4 <文化・映画遺産>

Lewat restorasi digital yang memakan waktu bertahun-tahun, sinematek yang nyaris terbengkalai itu menghidupkan kembali puluhan film seluloid warisan era 1950-an, meski keterjangkauan hasilnya bagi publik di luar Jawa masih menyisakan tanda tanya yang belum terjawab hingga kini.

Nomor 5 <スポーツ・競技団体>

Federasi olahraga yang tahun ini menaturalisasi sejumlah pemain keturunan — langkah yang dipuji suporter, tetapi dipersoalkan pelatih klub daerah — belum juga menjelaskan kepada publik bagaimana pembinaan usia dini akan dibiayai, dan masih menunggu hasil verifikasi dokumen kewarganegaraan sebelum menurunkan mereka di laga resmi.

STEP 3 1本ずつ、骨格から解体する
5本の型マップ

解体に入る前に、5本がそれぞれどういう形をしているかを並べておきます。形が分かっていれば、聞きながら「いまどこにいるか」が分かります

5本の型——主語と述語が、どれだけ離れているか 濃い色が主語、白抜きが主節の述語です。あいだの薄い帯は、すべて修飾や従属節です。 Nomor 1 主語 —— ダッシュの挿入 —— 述語 + 理由節 述語まで25語。今日いちばん距離が長い1本です。 Nomor 2 譲歩節(Kendati …)—— 主語 + 述語 —— 条件 + 付帯 述語は真ん中。むしろ後半2つの節が、どこに係るかが問題になります。 Nomor 3 条件節(Jika …)—— 主語 + 述語 —— 理由節(sebab …) 形はいちばん素直。ただし述語が二重否定なので、符号を落とすと反転します。 Nomor 4 手段句(Lewat …)—— 主語 + 述語 —— 譲歩節(meski …) 5本でいちばん短い。落としやすいのは数量詞と年代のほうです。 Nomor 5 主語 —— ダッシュの挿入 —— 述語1 + dan + 述語2 Nomor 1 と同じ形。しかも述語が2つあります。dan を聞き逃すと後半が落ちます。

図2 5本の型。1番と5番が同じ形をしている——ここが今日の主題です。

Nomor 1 <情報・行政デジタル化>

音声:Nomor 1

Percepatan penerapan SPBE di tingkat kabupaten — sebuah agenda yang selama ini lebih banyak diukur dari jumlah aplikasi yang diluncurkan alih-alih dari berkurangnya beban warga di loket — terlalu dini untuk disimpulkan sebagai keberhasilan, mengingat interoperabilitas antarinstansi yang dijanjikan Komdigi masih tersendat oleh penolakan diam-diam sejumlah pemerintah daerah untuk menyerahkan basis data yang bertahun-tahun mereka kelola sendiri.

文の骨格

<主語> Percepatan penerapan SPBE di tingkat kabupaten
<挿入・同格> — sebuah agenda yang … diukur dari A alih-alih dari B —
<主節の述語> terlalu dini untuk disimpulkan sebagai keberhasilan
<理由> mengingat interoperabilitas … masih tersendat oleh penolakan …
主語から述語まで25語あいだのすべてが、主語を説明する挿入です。ダッシュを2本とも見つけて、その中を丸ごと括弧に入れてしまうのが第一手になります。

よくあるつまずき

主節の述語を丸ごと落とす。今日いちばん重い崩れ方です。terlalu dini untuk disimpulkan sebagai keberhasilan(成功と結論づけるには早すぎる)——これが主語 Percepatan … に対応する述語です。
ここが抜けると、mengingat 以下の従属節が主節に昇格してしまいます。訳文は「〜が滞っている」で終わり、文が何を主張しているのかが消えます
原因ははっきりしていて、ダッシュの挿入が25語も割り込んでいるからです。耳で聞いていると、挿入句の中の diukur(測られる)や diluncurkan(公開される)が主節の述語に聞こえてしまう。そこで文を閉じてしまうと、本当の述語が宙に浮きます

SPBE を「LPGスタンド」と取る。これは不運な取り違えで、SPBE という略語には実際に2つの意味があります
ひとつは Sistem Pemerintahan Berbasis Elektronik(電子政府システム)。もうひとつは Stasiun Pengisian Bulk Elpiji(LPG充填所)。さらに音の似た SPBUStasiun Pengisian Bahan Bakar Umum=ガソリンスタンド)もあります。
切り分けるのは文脈だけです。この文には kabupaten(県)/aplikasi(アプリ)/basis data(データベース)/Komdigi(通信デジタル省)が並んでいます。燃料の話ではないと、周りの語が教えてくれます。

interoperabilitas を「運営の自営化」と取る。意味は相互運用性——別々の機関のシステム同士が、データをやりとりできる状態のことです。
語が長いので、耳では -itas だけ拾えれば十分です。-itas で終われば名詞。そのうえで inter-(あいだ)+opera-(動く)と分解すれば、「あいだで動く性質」までは届きます。

mengingat を訳し落とす。mengingat〜であることを踏まえれば・〜なのでingat(覚えている)から来た接続詞で、後ろに理由を置きます
これがないと、主節と後半が並列に見えてしまいます。「早すぎる」と「滞っている」のあいだには因果がある——それを担っているのがこの1語です。

原文(再掲)

Percepatan penerapan SPBE di tingkat kabupaten — sebuah agenda yang selama ini lebih banyak diukur dari jumlah aplikasi yang diluncurkan alih-alih dari berkurangnya beban warga di loket — terlalu dini untuk disimpulkan sebagai keberhasilan, mengingat interoperabilitas antarinstansi yang dijanjikan Komdigi masih tersendat oleh penolakan diam-diam sejumlah pemerintah daerah untuk menyerahkan basis data yang bertahun-tahun mereka kelola sendiri.

訳例

県レベルでの電子政府システム(SPBE)導入の加速——これまで、窓口における住民の負担が減ったかどうかよりも、公開されたアプリの数によって測られることの多かった課題である——を成功と結論づけるのは、あまりに早い。通信デジタル省が約束した省庁間の相互運用性は、何年も自ら管理してきたデータベースの引き渡しを一部の地方自治体が暗に拒んでいることによって、なお滞ったままだからだ。

語注
2語とも per-…-ancepat(速い)→ mempercepat(加速する)→ percepatan(加速・迅速化)。
terap(適用する)→ menerapkan(適用する・導入する)→ penerapan(適用・導入)。
per-…-anpeN-…-an はどちらも「〜すること」を作ります。行政文書ではこの形が連続して並ぶのがふつうで、2語続いたら「〜の〜化」と読むと当たります。
名詞の連鎖に慣れるPercepatan penerapan SPBE di tingkat kabupaten=「県レベルにおけるSPBE導入の加速」。名詞が4つ連なっています
読み方は後ろからです。kabupaten の水準におけるSPBE の導入の加速
行政・政策の文は、この名詞の連鎖でできています。動詞が少なく、名詞が積み上がる——それが硬い文体の正体です。慣れると、かえって切れ目が見えやすくなります
同じ作りの語:peningkatan(向上)/pengurangan(削減)/pembangunan(開発)/pengelolaan(管理)/penyaluran(配分・Nomor 2に出ます)。-an で終わる長い語が出たら、まず名詞と判断して構いません。
「導入の加速」。cepatpercepatanterappenerapan。名詞は後ろから読む
2つの SPBE と、1つの SPBUSPBE ①Sistem Pemerintahan Berbasis Elektronik(電子政府システム)。行政サービスを電子化する国の枠組みで、大統領規則で定められた制度です。
SPBE ②Stasiun Pengisian Bulk Elpiji(LPG充填所)。まったく別の分野の略語ですが、綴りが同じです。
SPBUStasiun Pengisian Bahan Bakar Umum(ガソリンスタンド)。音が近いので、耳では紛れます。
切り分けるのは周りの語だけ略語そのものからは判断できません。周りに何が並んでいるかで決めます。
この文なら kabupaten(県)/aplikasi(アプリ)/loket(窓口)/basis data(データベース)/Komdigi(通信デジタル省)。5語すべてが行政と情報の語です。
逆に elpijitabung(ボンベ)/pangkalan(販売所)が並んでいたら②、bensinsolarPertamina が並んでいたら SPBU。略語は単独で判断しない——これが唯一の対策です。
インドネシア語のニュースは略語が非常に多い言語です。フルネームは初出で括弧に入れて示すのが報道の作法なので、初出を聞き逃すとその先ずっと分からなくなるという構造があります。知らない略語が出たら、まず分野だけ確定するのが実際的です。
電子政府システム。同じ綴りでLPG充填所の意味もある。文脈だけが手がかり
alih は「移す」alih=移す・転じる。beralih=移る。mengalihkan=そらす・移す。peralihan=移行。alih bahasa=翻訳。alih fungsi lahan=土地の用途転換。
alih-alih①〜ではなく(対比)②〜するどころか(逆接)。重ねると意味が変わる語のひとつです。
2つの用法を見分けるA alih-alih B=BではなくA。この文がこちらです。diukur dari jumlah aplikasi alih-alih dari berkurangnya beban warga=「住民の負担が減ったかどうかではなく、アプリの数で測られる」。
Alih-alih A, B(文頭)=Aするどころか、B。Alih-alih memperluas waktu luang, justru mengungkung pekerja.(余暇を広げるどころか、かえって閉じ込める)。
文頭にあれば②、文中にあれば①——位置で判断できます。
ketimbang(〜よりも)や bukan でも似た対比は作れますが、alih-alih には「本来そちらを測るべきなのに」という批判が入ります。この文の皮肉は、この1語が担っています
「〜ではなく」。文中なら対比、文頭なら「〜するどころか」
loket は「窓口」loket=窓口・チケット売り場。オランダ語 loket からの借用です。loket pendaftaran(受付窓口)/loket tiket(切符売り場)/antre di loket(窓口に並ぶ)。
行政サービスの話で loket が出たら、市民が並ぶあの窓口のことです。この語があることで、文が抽象論ではなく現場の話になっています
beban の広さbeban=負担・重荷。membebani=負担をかける。membebankan=(責任などを)負わせる。pembebanan=賦課。
beban kerja(業務量)/beban biaya(費用負担)/beban pikiran(心の重荷)/beban puncak(ピーク需要)。
ここでは「窓口に足を運び、並び、書類をそろえる手間」のこと。berkurangnya beban=その負担が減ること。形容詞・動詞+-nya で名詞化する形です。
この文の対比は「数えやすいもの」対「本当に大事なもの」です。アプリの数は数えられる。窓口の負担は数えにくい。数えやすいほうで成果を測ってしまう——行政の話でくり返し現れる論点です。
「窓口での住民の負担」。loket=窓口(オランダ語由来)
terlalu … untuk … の型terlalu + 形容詞 + untuk + 動詞「〜するには〜すぎる」
terlalu dini untuk disimpulkan=結論づけるには早すぎる。terlalu mahal untuk dibeli(買うには高すぎる)/terlalu berisiko untuk dicoba(試すには危険すぎる)。
dini=早い(時期が)。pagi(朝が早い)とは別で、dini hari=未明。deteksi dini=早期発見。pendidikan anak usia dini=幼児教育(Nomor 5 の usia dini と同じ語)。
ここが主節ですこの文で唯一の主節の述語がここです。主語 Percepatan … から25語離れています
terlalu という語は、聞くと形容詞の一部のように流れてしまう。しかも直前がダッシュで閉じたところなので、耳が一度リセットされた直後に来ます。いちばん落としやすい位置です。
対策はひとつ——ダッシュが閉じたら、次に来るのが述語だと思って構える。挿入は必ず閉じます。閉じた直後が、待っていた場所です。
disimpulkan=結論づけられる。simpul(結び目)→ menyimpulkan(結論づける)→ kesimpulan(結論)。「結び目を作る」が原義です。
「結論づけるには早すぎる」。これが主節の述語terlalu … untuk … の型
動詞から接続詞へingat=覚えている。mengingat=①〜を思い出す ②〜であることを踏まえれば・〜なのでmengingatkan=注意を促す。ingatan=記憶。peringatan=警告・記念。
②の用法では接続詞として働き、後ろに理由の節を置きます。Mengingat cuaca buruk, acara ditunda.(悪天候を踏まえ、行事は延期された)。
理由を導く語のセットkarena / sebab=〜だから(最も一般的)。mengingat=〜を踏まえれば(やや硬く、判断の根拠)。lantaran=〜のせいで(口語寄り)。berhubung=〜につき(事務的)。oleh karena itu=したがって(結果を導く)。
mengingat「この事実があるので、そう判断する」という含みが強く、論説や公文書でよく使われます
Nomor 3 の sebab と比べると違いが分かります。sebab は事実の因果、mengingat は判断の根拠です。
訳すときは「〜であることを踏まえれば」「〜であるからには」「〜だからだ」のどれでも構いません。大事なのは、前後に因果があると示すことです。訳し落とすと、2つの事実が並んでいるだけの文になります。
「〜であることを踏まえれば」。ingatから。判断の根拠を導く接続詞
語を分解するinter-(あいだ)+opera(動く・働く)+-bilitas(〜できる性質)=相互運用性別々のシステムが、互いにデータをやりとりできる状態を指します。
-itas / -bilitas で終われば必ず名詞です。fleksibilitas(柔軟性)/akuntabilitas(説明責任)/kredibilitas(信頼性)/aksesibilitas(アクセス可能性)。
長い借用語は、語尾だけ拾って品詞を決めるのが実際的です。
antar- は1語で書くantar-=〜間の。名詞に直接くっつけますantarinstansi(機関間の)/antarwilayah(地域間の)/antarnegara(国家間の)/antarlembaga(機関間の)。
空白を入れて antar instansi と書くと、antar(送る)という動詞になってしまいます。mengantar=送り届ける。
instansi=(行政)機関。lembaga(機関・組織)とほぼ同義ですが、instansi官庁に寄った語です。
なぜこれが問題になるのかというと、省庁や自治体がそれぞれ別のシステムを作ってしまうと、住民は同じ書類を何度も出すことになるからです。アプリの数が増えても、つながっていなければ窓口の負担は減らない——この文の批判の中身がここにあります。
「機関間の相互運用性」。-itas で終われば名詞。antar- は1語で書く
sendat は「詰まる」sendat=つかえる・滞る。tersendat=滞っている(ter-の状態用法)。tersendat-sendat=途切れ途切れに。
lalu lintas tersendat(交通が滞る)/pasokan tersendat(供給が滞る)/pembayaran tersendat(支払いが滞る)。
macet(完全に止まる)より軽い——進んではいるが、つかえているという状態です。
diam-diam が効いているdiam=黙る・静かにする。diam-diamひそかに・こっそり・表立たずに重ねることで様態の副詞になります。
penolakan diam-diam表立って反対はしないが、実際には応じないという拒否。公式には協力すると言いながら、データを渡さない——その状態を1語で言っています。
同じ作りの語:pelan-pelan(ゆっくりと)/tiba-tiba(突然)/sungguh-sungguh(本気で)/mati-matian(必死に)。
oleh の係り先に注意します。tersendat oleh penolakan=「拒否によって滞る」。oleh直前の受動的な語にかかります。dijanjikan Komdigi(通信デジタル省が約束した)のほうには oleh が付いていない——関係節の中では省かれるからです。
「暗黙の拒否によって滞っている」。diam-diam=表立たずに
ダッシュが閉じた直後が、待っていた場所

この文の難しさは語彙ではありません主語と述語のあいだに25語が入っている——それだけです。
耳で聞いていると、挿入句の中の動詞(diukurdiluncurkan)が主節の述語のように響きます。そこで文を閉じてしまうと、あとから来る terlalu dini … が行き場を失う
ダッシュには必ず相方があります。開いたら閉じる。閉じた瞬間に、保留していた主語と再会する——そう思って聞くと、述語を待てるようになります。
そしてこの形は今日もう1本あります。Nomor 5 がまったく同じ構造です。1本目で崩れて、5本目で取れたとしたら、それは能力の問題ではなく処理の余力の問題です。1本目は、まだ耳が温まっていないだけのことです。

主語から述語まで25語——あいだは全部、主語の説明 ダッシュ2本を先に見つけて、その中を丸ごと括弧に入れてしまうのが第一手です。 <主語> Percepatan penerapan SPBE di tingkat kabupaten 県レベルでの電子政府システム導入の加速 <挿入・同格> — sebuah agenda yang … diukur dari A alih-alih dari B — A=公開されたアプリの数 / B=窓口における住民の負担が減ったかどうか 25語。ここを丸ごと括弧に入れると、文はいきなり短くなります。 <主節の述語> terlalu dini untuk disimpulkan sebagai keberhasilan 成功と結論づけるには、あまりに早い ← ここが落ちると文の主張が消えます <理由> mengingat interoperabilitas … masih tersendat oleh penolakan diam-diam … 省庁間の相互運用性が、自治体の暗黙の拒否によって、なお滞ったままだからだ mengingat を落とすと、ここが主節に昇格してしまいます。

図3 Nomor 1 の骨格。挿入を括弧に入れると、残るのは主語と述語と理由だけです。

ここから先は会員限定です

Nomor 2〜5 の逐語解説と訳例を、図解つきでまとめて収録しています。あわせて収録しているのは次の内容です。

  • bahwa の左にある動詞——berkukuh(言い張る)を落とすと、誰の主張なのかが消えます(Nomor 2)
  • sepanjang のスコープ——どこまでを支配しているのかで、文の皮肉が生きるか死ぬかが決まります(図4)
  • bukan tanpa alasan——二重否定を一段ずつ潰すと符号を落とします(図5)
  • baru / belum juga / nyaris / puluhan——1語なのに、文の態度そのものを担っている語(図7)
  • pemain keturunan を「国籍を持つ選手」と訳すと、文の中で論理が矛盾します(Nomor 5)
  • 今日の落とし穴まとめ(図8)、復習語彙12、次に狙う2点
ここから先はJLC会員限定公開となります。
ご覧いただくにはパスワードが必要です。
パスワードはJLC限定FBグループの今月のzoomパスワードと同様です。
会員の方はJLCのFBグループをご確認ください。

\もっとインドネシアを知りたいひとはこちら/

メルマガやSNSでは、インドネシア語学習に役立つ最新情報やコンテンツをお届け!是非チェックしてみてくださいね。