「法人向けの語学研修に、人材開発支援助成金は使えますか?」というご質問をよくいただきます。結論から言うと、条件を満たせば対象になり得ますが、2026年8月の改正で語学研修には慎重な確認が必要になりました。この記事では、関係する2つのコースの概要と、語学研修で注意すべき点をまとめます。制度は頻繁に変わるため、申請前に必ず管轄の労働局・ハローワークで最新の要件をご確認ください。
人材開発支援助成金とは
厚生労働省の助成金で、事業主が雇用する労働者に職務に関連した訓練(OFF-JT)を計画的に実施した場合、訓練経費と訓練期間中の賃金の一部が助成される制度です。雇用保険の適用事業所であること、訓練が10時間以上であることなど、共通の要件があります。
語学研修で候補になる2つのコース
人材育成支援コース
職務に関連する知識・技能を習得させる訓練が対象です。中小企業の場合、経費助成率は45%(賃金要件・資格等手当要件を満たすと最大60%)が目安で、経費助成の限度額は訓練時間によって段階的に設定されています(10時間以上100時間未満で1人あたり15万円など)。
事業展開等リスキリング支援コース
新規事業の立ち上げやDX・GXに伴い、必要となる知識・技能を習得させる訓練が対象です。中小企業の経費助成率は75%(大企業60%)、経費助成の限度額は通学制等で10時間以上100時間未満30万円(中小)など。ただしeラーニング・通信制の訓練は、訓練時間数にかかわらず中小企業15万円が上限です。賃金助成は中小企業で1人1時間あたり1,000円です。
2026年8月3日の改正で、語学研修はどう変わったか
令和8年8月3日以降、事業展開等リスキリング支援コースに次の変更が入りました。
- 同一労働者の受講回数は1年度3回まで、うちeラーニングは1回まで
- 「職務に間接的に必要となる知識・技能」や「職業人として共通して必要となるもの」(汎用的な内容)は対象外と明記
語学研修は「汎用的な内容」と見なされるリスクがあります。たとえば「英会話全般」「インドネシア語の日常会話」といった一般的な語学は、職務に直結する訓練とは判断されにくくなりました。逆に、特定の職務に直結する内容(例:介護現場でインドネシア人スタッフに指示・確認を行うためのインドネシア語、海外事業展開のための業務会話)として訓練計画を組めるかどうかがポイントになります。
語学研修を申請するときの注意点
- 「最大75%」を前提に予算を組まない:語学研修がリスキリング支援コースの対象になるかは個別判断です。人材育成支援コース(45%)も含めて、事前に労働局に確認する
- eラーニング中心だと上限が下がる:動画・アプリ中心の研修は「eラーニング」扱いとなり、経費助成は15万円が上限。ライブの講師レッスンを中心にした設計のほうが、集合訓練として扱われる可能性が上がる
- 訓練時間は10時間以上:計画的に実施し、実施記録(出席・カリキュラム)を残す
- 外国人社員への日本語研修も対象になり得る:特定技能外国人など雇用保険の被保険者であれば、日本語研修も職務に関連する訓練として検討できる
- 申請は事業主が行う:訓練実施計画は訓練開始の1か月前までに提出が必要。研修会社は計画書に必要な資料(カリキュラム・請求書など)を提供する
ジャパネシアの法人研修と助成金
ジャパネシアでは、JLC法人プラン(日本人社員向けインドネシア語研修)とインドネシア人社員向け日本語研修パックをご提供しています。いずれも助成制度を利用できる場合がありますが、適用可否は受講形態と貴社の状況によって異なります。申請に必要なカリキュラム・請求書などの書類はお出ししますが(受講の実施記録は貴社での管理をお願いしています)、助成の可否や金額を保証するものではありません。
参考:厚生労働省 人材開発支援助成金/事業展開等リスキリング支援コース(令和8年8月改正)の解説(2026年9月時点の情報です)







