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インドネシア人社員に指示が伝わらない5つの原因と、現場でできる対策

「ちゃんと説明したのに、違うことをしている」「『分かりました』と言ったのに、分かっていなかった」。インドネシア人スタッフを受け入れている介護施設や工場から、いちばん多く聞く悩みがこれです。本人のやる気や能力の問題にされがちですが、原因の多くは言葉の構造指示の出し方にあります。原因を5つに分けて、それぞれ現場でできる対策をまとめます。

原因1:「分かりました」は「聞こえました」の意味で使われている

インドネシア語の Iya(はい)や Baik(分かりました)は、日本語の「はい」よりずっと軽く使われます。「あなたの話を受け取りました」という相づちに近く、内容を理解した・実行できるという保証ではありません。日本人が「分かりました」を聞いて安心してしまうところで、ずれが生まれます。

対策:「分かった?」と聞かない。代わりに「何をする? 順番に言ってみて」と、本人の口から手順を言ってもらう。時間は10秒しか変わりません。

原因2:日本語の指示が「省略」だらけ

日本語の職場の指示は、主語・目的語・数量を省きます。「あれ、やっといて」「田中さん、お願い」「これ、いつもの感じで」。日本人同士なら文脈で補えますが、外国人にとっては何を・誰に・いつまでに・どれだけが全部欠けた文です。

対策:指示を「動詞+対象+数量+期限」の型に直す。「田中さんを、車いすに、移してください。10時までに」。単純ですが、これだけで伝達ミスの半分は消えます。

原因3:曖昧語と敬語が理解を止めている

「少し」「なるべく」「あとで」「ちょっと待って」「できれば」。日本語の曖昧語は、日本語能力試験のN4レベルではほぼ習いません。また「お願いできますか」「〜していただけると」のような丁寧な依頼は、依頼だと認識されないことがあります。

対策:数字と時刻に置き換える。「少し」→「5分」、「あとで」→「昼休みのあと」、「なるべく早く」→「今日中」。丁寧さは表情と声で出し、文は短くします。

原因4:質問できない空気

インドネシアの職場文化では、上司の前で「分かりません」と言うのは失礼、あるいは自分の評価を下げる行為と受け取られがちです。分からなくても頷いてしまうのは、性格ではなく文化的な反射です。

対策:「分からないと言ってくれた人を褒める」を、施設・工場のルールとして明文化する。朝礼で「今日、質問した人は誰?」と聞くだけでも空気が変わります。

原因5:日本人側が、相手の言葉を一言も知らない

4つの対策をしても、伝わらない場面は残ります。体調が悪いとき、緊急時、感情が絡む注意のとき。そこで効くのが、日本人管理者がインドネシア語を少し話せることです。「Pelan-pelan(ゆっくり)」「Hati-hati(気をつけて)」「Sakit?(痛い?)」「Sudah?(終わった?)」——この程度の語彙で、現場の空気は目に見えて変わります。

言葉が通じない相手に歩み寄る側は、本来「来た側」だけではありません。指示する側が10語でも覚えると、スタッフは「この人は自分たちを理解しようとしている」と感じ、質問もしやすくなります。定着率に効くのはここです。

今日からできることと、仕組みにすること

  • 指示は「動詞+対象+数量+期限」の型で出す
  • 「分かった?」ではなく「順番に言ってみて」
  • 曖昧語は数字に置き換える
  • 「分かりません」と言えた人を褒めるルールを作る
  • 管理者がインドネシア語のあいさつ・指示・確認の言葉を覚える

最後の1つは、個人の努力に任せると続きません。ジャパネシアのJLC法人プランは、日本人スタッフ向けのインドネシア語研修を会社でまとめて導入できるプランです。月40回以上のライブ授業と学習アプリで、現場の指示・確認・体調確認に必要なインドネシア語を身につけます。3名から、個人契約より割安です。

インドネシア人スタッフ側の日本語を伸ばしたい場合は、インドネシア語で解説する日本語スクールを使ったインドネシア人社員向け日本語研修をご覧ください。介護施設で「言えない不安」を母語で拾う母国語相談窓口・定期面談もあります。

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