プレート境界から遠いから安全——その思い込みが崩れる。年99回のうち体に感じたのは10回、残りは気づかれないまま
ボゴール県は、ジャワ島南方のプレート境界から離れているため、地震に強いと思われがちです。記事はその思い込みを、2文めで真正面から否定します——Anggapan itu keliru.(その見方は誤りだ)。
理由は内陸を走る活断層です。sesar(断層)と lempeng(プレート)は別のもの。ここを取り違えると、記事の論理がまるごと反転します。
2025年に記録された地震は99回。うち住民が体に感じたのは10回だけでした。残りは気づかれないまま起きています。小さな地震の繰り返しは、断層がまだ生きている印——だから記事はこの数字を「憂慮すべき」と書きます。
そこで開かれたのが Sekolah Lapang Gempa Bumi(地震野外学校)。図解8点と用語ポップアップ20個で、全16文を分解します。
今日のねらい:語を1つ取り違えると、記事の論理が反転する
この記事は4段落・16文。第1段落=思い込みの否定(3文)/第2段落=数字と根拠(7文)/第3段落=取り組み(4文)/第4段落=締めの発言(2文)。
数字は第2段落に集中しています。99回・10回・M4.8・560戸・3名・2012年9月9日。ほかの段落には数字がひとつも出てきません。つまり第2段落を聞き逃すと、数に関わる設問がまとめて落ちます。逆に言えば、ここだけ集中すればいいということでもあります。
そしてこの記事の急所はたった1語です。sesar(断層)と lempeng(プレート)。プレート境界からは遠い。しかし内陸に断層がある——これが記事の骨格です。ここを取り違えると、「プレートの上にあるから危ない」という正反対の説明になってしまいます。図1で、この2つの違いを絵で押さえます。
もうひとつ、今日は設問の疑問詞と、答えの形をそろえるという練習が入っています。Ancaman apa(どんな脅威か)と聞かれたら名詞で、menjadi apa(何になるべきか)と聞かれても名詞で返します。Karena … と答えたくなったら、それは Mengapa への答え方です。図7でまとめます。
進め方は①音声だけで解く → ②原文で答え合わせ → ③1文ずつ、図解つきで開くの順です。先に解説を読むと聞き取りの練習になりません。まずは STEP 1 からどうぞ。
解説に入る前に、音の注意点だけ渡しておきます。答えに関わることは書きません。
①長い機関名は、語のかたまりで足し算します。Badan Meteorologi, Klimatologi, dan Geofisika/badan penanggulangan bencana daerah/Kepala Stasiun Geofisika Kelas III Sukabumi。どれも知っている語の組み合わせなので、切れ目さえ取れれば意味は出ます。初出のあとに略語が読まれることが多いので、そこを待ちます。
②人名は3人。ただし1人は設問の手がかりになります。どの発言が誰のものかを、名前ではなく「どの段落で出たか」で覚えるのがコツです。名前の綴りは取れなくて構いません。
③地名は3つ。Bogor(ボゴール)/Leuwiliang(レウウィリアン)/Cianten(チアンテン)。Leuwiliang は le-u-wi-li-ang と5音節で長い語です。スンダ語由来の地名で、eu という綴りが出てきます。音としては「ウ」に近い曖昧母音です。
それから、この記事には疑問文が1つ混ざっています。-kah で終わる文が聞こえたら、それは読者への問いかけで、答えは本文にありません。ここで答えを探して止まると、次の段落をまるごと落とします。
最後に数字について。第2段落に6つ固まっています。全部を書き取ろうとせず、数字の直後に来る名詞(kejadian/rumah/orang)を先に拾うようにしてください。何の数字かが分かっていれば、桁はあとから思い出せます。
音声:SEKOLAH LAPANG GEMPA BUMI DI BOGOR
Ancaman apa yang membuat permukiman di Bogor rentan tertimpa gempa dangkal?
Berapa selisih jumlah gempa yang tercatat di Bogor pada tahun 2025 dengan gempa yang dirasakan masyarakat?
Sebutkan tiga kegiatan yang diikuti peserta Sekolah Lapang Gempa Bumi!
Menurut Agung Sabtaji, kesiapsiagaan sebaiknya menjadi apa dalam kehidupan masyarakat?
Menurut Anda, apakah pendidikan kebencanaan di Jepang sudah cukup membekali warganya untuk menghadapi gempa bumi? Jelaskan pendapat Anda dalam waktu 2 menit!
SEKOLAH LAPANG GEMPA BUMI DI BOGOR
ボゴールの地震野外学校
Kabupaten Bogor kerap dianggap aman karena letaknya jauh dari zona pertemuan lempeng di selatan Jawa. Anggapan itu keliru. Wilayah ini dilintasi sesar aktif daratan sehingga permukiman padatnya rentan tertimpa gempa dangkal.
Badan Meteorologi, Klimatologi, dan Geofisika (BMKG) mencatat 99 kejadian gempa bumi di wilayah Bogor sepanjang tahun 2025. Dari jumlah itu, hanya 10 kejadian yang dirasakan masyarakat, sedangkan sisanya berlangsung tanpa disadari. Angka tersebut mengkhawatirkan karena gempa kecil yang berulang menandakan sesar yang masih aktif. Menurut Kepala BMKG Teuku Faisal Fathani, gempa dari sesar daratan berpusat dangkal sehingga daya rusaknya kerap melampaui gempa laut yang lebih kuat. Gempa bermagnitudo 4,8 yang melanda Cianten pada 9 September 2012 merusak sekitar 560 rumah dan melukai 3 orang. Meskipun demikian, sebagian keluarga masih terkesan lalai dan menganggap guncangan ringan sebagai hal biasa. Mampukah mereka menyelamatkan diri apabila guncangan kuat datang tanpa peringatan sedikit pun?
Guna menekan risiko itu, BMKG menyelenggarakan Sekolah Lapang Gempa Bumi (SLG) di Leuwiliang, Kabupaten Bogor. Peserta yang dibekali materi mitigasi berasal dari badan penanggulangan bencana daerah, sekolah, media massa, serta perwakilan warga. Mereka diajak membaca informasi peringatan resmi, mempraktikkan simulasi evakuasi mandiri, dan mengikuti latihan meja atau Table Top Exercise. Sudah saatnya pemerintah daerah menjadikan literasi kebencanaan sebagai program tetap di setiap kecamatan, hingga ke pelosok.
Sinergi pemerintah dan warga menjadi kunci keberhasilan program tersebut. Kesiapsiagaan tidak boleh berhenti pada pelatihan, tetapi harus menjadi kebiasaan sehari-hari, ujar Agung Sabtaji, Kepala Stasiun Geofisika Kelas III Sukabumi.
Disadur dari cnbcindonesia.com
解説に入る前に、この記事の急所を絵で押さえておきます。sesar(断層)と lempeng(プレート)の違いです。
図1:設問1はこの1語を狙っています。sesar aktif daratan(内陸の活断層)。lempeng と答えると、記事の主旨と正反対になります。
Kabupaten Bogor kerap dianggap aman karena letaknya jauh dari zona pertemuan lempeng di selatan Jawa.
語注kabupaten と kota は同格です。kabupaten は農村部を含む広い行政単位、kota は市街地。長は bupati(県知事)と wali kota(市長)。Bogor は2つあるKabupaten Bogor(ボゴール県)と Kota Bogor(ボゴール市)は別の自治体です。この記事は県のほう。
ジャカルタの南、西ジャワ州にあります。雨が多いことで知られ、Kota Hujan(雨の街)とも呼ばれます。Kebun Raya Bogor(ボゴール植物園)や大統領宮殿があるのは市のほうです。この記事に出る地名Leuwiliang(レウウィリアン)——ボゴール県内の郡。研修が開かれた場所。
Cianten(チアンテン)——2012年に地震があった地区。
Sukabumi(スカブミ)——隣接する県。観測所がある。
スンダ語圏の地名なので、eu(曖昧母音)という綴りが出ます。Leuwiliang/Leuwisadeng/Ciseeng。kecamatan(郡)は第14文に出ます。di setiap kecamatan=すべての郡で。行政の階層が分かっていると、記事の射程が読めます。
ジャワ島の南方沖では、インド・オーストラリアプレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでいます。これが zona subduksi(沈み込み帯)。sesar と混同しないlempeng=地球規模の板。境界は海の下、はるか遠く。
sesar(=patahan)=地殻の中のずれ、断層。内陸にもある。
この記事の論理はこうです:ボゴールはlempeng の境界からは遠い。だから安全だと思われてきた。しかし内陸に sesar がある。だから危ない。
2語を取り違えると、この論理が丸ごと反転します。地震の語彙gempa bumi(地震)/gempa dangkal(浅発地震)/gempa menengah(やや深い)/gempa dalam(深発)/pusat gempa・episentrum(震源)/magnitudo(マグニチュード)/guncangan(揺れ)/getaran(振動)/tsunami/gempa susulan(余震)。
インドネシアは地震報道が非常に多いので、この語群は実用性が高いです。設問1は Ancaman apa(どんな脅威か)と聞いています。答えは名詞で sesar aktif daratan。lempeng と答えると、記事が否定した側の説明になってしまいます。
ボゴール県は | しばしば安全だと見なされている | なぜなら その位置が | 遠いから | ジャワ島南方のプレート境界帯から
原文(再掲)Kabupaten Bogor kerap dianggap aman karena letaknya jauh dari zona pertemuan lempeng di selatan Jawa.
訳例ボゴール県は、ジャワ島南方のプレート境界帯から離れているために、しばしば安全だと見なされている。
dianggap(見なされている)は受動で、誰がそう見ているのかを書きません。世間一般の見方、という言い方です。
この語が出た時点で、次に来るのは否定だと構えられます。「一般にはこう思われている」→「しかし実は」という運びは、記事の書き出しの定型だからです。
実際、次の第2文はたった3語——Anggapan itu keliru.(その見方は誤りだ)。予想どおりの否定が、これ以上ないほど短く来ます。
同じ働きの語:dianggap(見なされる)/dinilai(評価される)/dikira(思われる。やや口語)/selama ini dipandang …(これまで〜と見られてきた)。どれも「実は違う」の前振りです。
Anggapan itu keliru.
語注その見方は | 誤っている
原文(再掲)Anggapan itu keliru.
訳例その見方は誤りである。
Anggapan itu keliru.——主語2語、述語1語。この記事でいちばん短い文です。
直前の第1文は16語。長い文のあとに、3語で言い切る。この落差が、否定の強さを作っています。
anggapan は前文の dianggap の名詞形です。「見なされている」→「その見方は」と、同じ語根で受け直しているのが分かります。指示語 itu が何を指すかを追う必要すらない、きれいなつながりです。
keliru は salah(間違い)よりやわらかい語です。「うっかり違えている」という語感で、責めるニュアンスが薄い。世間の思い込みを指摘する場面にはこちらが合います。Anggapan itu salah. だと、少し強く当たります。
この1文があるおかげで、第3文の「なぜなら」がまっすぐ効きます。否定 → 理由という3文構成が、第1段落の骨です。
Wilayah ini dilintasi sesar aktif daratan sehingga permukiman padatnya rentan tertimpa gempa dangkal.
語注daratan は darat(陸)+-an。対になるのは lautan(海)で、記事の後半に出てくる gempa laut(海の地震)と対比されています。この語を「プレート」と取り違えると、記事の主張が正反対になります。第1文は「プレート境界から遠い」と言い、第3文は「それでも断層が走っている」と言っています。
tertimpa は timpa(上から落ちてくる・のしかかる)の ter- 形。意図せずそうなることを示す接頭辞で、「不運にも降りかかる」という感じが出ます。tertimpa musibah(災難に見舞われる)は定型です。同じ「危ない」でも berbahaya は「危険物である」、rentan は「やられやすい側にいる」。主語が被害者側のときは rentan です。
gempa dangkal=浅発(およそ60km より浅い)/gempa menengah=中発(60〜300km)/gempa dalam=深発(300km より深い)。
dangkal の反対は dalam(深い)。air dangkal(浅い水)のように日常語でもあり、比喩では pemikiran yang dangkal(浅い考え)とも言います。浅いほど地表に近く、揺れが強く出ます。この記事の後半で「海の強い地震を上回りうる」と言う根拠が、まさにこの「浅さ」です。
この地域は | 活断層に横切られている | だから | 密集した居住地が | 浅い地震に見舞われやすい
原文(再掲)Wilayah ini dilintasi sesar aktif daratan sehingga permukiman padatnya rentan tertimpa gempa dangkal.
訳例この地域には内陸の活断層が走っており、そのため密集した居住地が浅い地震に見舞われやすい。
設問1は Ancaman apa yang membuat permukiman di Bogor rentan tertimpa gempa dangkal?(どんな脅威がボゴールの居住地を浅い地震に遭いやすくしているか)。
設問文の後半 permukiman … rentan tertimpa gempa dangkal は、この第3文の丸写しです。設問が本文の語をそのまま借りているときは、その語の前後に答えが埋まっています。ここでは前にある dilintasi sesar aktif daratan が答えです。
答え方は Sesar aktif daratan yang melintasi wilayah itu.(その地域を横切る内陸の活断層)。Ancaman apa(どんな脅威)は apa =名詞を聞いているので、名詞で終えるのが形の上でも正解です。
①「プレート」と答えてしまう。第1文に lempeng が出てくるので引っぱられますが、第1文は「プレート境界から遠い」と言っています。遠いのに危ない、その理由が断層——これが記事の骨格です。ここを取り違えると、以降の説明がすべて逆に読めてしまいます。
② Karena … で答え始めてしまう。Karena dilintasi sesar aktif. は Mengapa(なぜ)への答えの形です。Ancaman apa は「何という脅威か」なので、名詞句で受けます。設問の疑問詞と、答えの品詞をそろえる——これだけで印象が変わります。
③ padat を土地の性質だと取る。permukiman padatnya の padat がかかるのは permukiman(居住地)です。「地盤が固い」ではなく「人家がぎっしり建っている」。だから被害が大きくなる、という話の流れです。
Badan Meteorologi, Klimatologi, dan Geofisika (BMKG) mencatat 99 kejadian gempa bumi di wilayah Bogor sepanjang tahun 2025.
語注天気予報だけでなく、地震・津波の観測と警報も担当します。地震のニュースでこの名前が出たら、公式発表の出どころという合図です。
読み方はアルファベット読みで「ベー・エム・カー・ゲー」。文中では2回目以降 BMKG だけになります。長い機関名は、音声では一気に読まれます。Badan … で始まったら「機関名だ」と判断して、中身を聞き取ろうとせず次を待つのが安全です。
報道では 統計の主語+mencatat+数字 がひとかたまりの型です。BMKG mencatat 99 kejadian …=BMKG は99件を記録した。
関連語:catatan(記録・メモ)/tercatat(記録されている。受動的で、数字を主語にできる)。設問2の gempa yang tercatat はこの形です。数字を探すときは mencatat と tercatat を目印にすると早い。直後にほぼ必ず数量が来ます。
sepanjang tahun(一年を通して)/sepanjang hari(一日中)/sepanjang jalan(道沿いにずっと)と、時間にも空間にも使えます。
似た形:selama(〜の間。期間の長さに注目)/sepanjang(その期間の端から端まで、という広がり)。統計の集計期間には sepanjang がよく合います。sepanjang にはもう一つ「〜であるかぎり」の用法もあります(sepanjang saya tahu=私の知るかぎり)。時間の名詞が続けば期間、節が続けば条件です。
BMKG は | 記録した | 99件の地震を | ボゴール地域で | 2025年の一年で
原文(再掲)Badan Meteorologi, Klimatologi, dan Geofisika (BMKG) mencatat 99 kejadian gempa bumi di wilayah Bogor sepanjang tahun 2025.
訳例気象気候地球物理庁(BMKG)は、2025年の一年間にボゴール地域で99件の地震を記録した。
Badan Meteorologi, Klimatologi, dan Geofisika——音声で聞くと3秒近くあります。ここを一語ずつ追いかけると、直後の 99 を落とします。
対策は単純で、Badan で始まったら機関名と決めて、「かたまり」として流す。略称 BMKG が続けば確認になりますし、続かなくても次に来る動詞から拾い直せます。
この文の情報は実質4つだけです。誰が(BMKG)/何をした(記録した)/いくつ(99件)/いつ・どこで(2025年・ボゴール)。長く聞こえても、中身は短いのがこの型です。
Dari jumlah itu, hanya 10 kejadian yang dirasakan masyarakat, sedangkan sisanya berlangsung tanpa disadari.
語注地震の記事では gempa dirasakan di …(〜で有感だった)が定型で、「有感地震」にあたります。逆に tidak dirasakan は「無感」。
紛らわしい仲間:merasa(〜と感じる。主観・意見。saya merasa senang)/merasakan(〜を感じ取る。対象が要る)。terasa(自然とそう感じられる。gempa terasa kuat)も同じ場面で出ます。dirasakan masyarakat のように oleh を省いて動作主を直接つなぐのは、書き言葉ではごく普通です。
Kakak saya tinggi, sedangkan adik saya pendek.(兄は背が高く、一方弟は低い)——どちらが良い悪いではなく、差を示すだけ。
区別したい語:tetapi(しかし。前を打ち消す)/sedangkan(一方で。並べる)/padahal(〜なのに。意外さ・非難がこもる)。
この文では 10件は有感 ↔ 残りは無感 という数の対比なので sedangkan がぴたりと合います。設問2は「差」を聞いています。sedangkan は比べるものが2つあるという合図なので、この語が聞こえたら数字を2つ確保しておきます。
受動なので「誰に」を言わずに済むのが便利で、「(人々に)気づかれないうちに」という含みだけが残ります。
関連語:kesadaran(意識・自覚。この記事のテーマ語のひとつ)/tidak sadar(気づいていない/意識がない)/menyadarkan(気づかせる)。tanpa+受動は書き言葉の常套句です。tanpa peringatan(警告なしに)は第10文にも出てきます。
その総数のうち | 人々に感じられたのは10件だけ | 一方 | 残りは | 気づかれないまま過ぎた
原文(再掲)Dari jumlah itu, hanya 10 kejadian yang dirasakan masyarakat, sedangkan sisanya berlangsung tanpa disadari.
訳例そのうち住民が体に感じたのはわずか10件で、残りは気づかれないまま過ぎていった。
hanya 10 kejadian yang dirasakan masyarakat——hanya(〜だけ)と yang が組むと、「〜なのはこれだけだ」という限定が強く出ます。
yang がないと hanya 10 kejadian dirasakan となり、ただの事実になります。yang が入ることで「10件だけが感じられ、それ以外は違った」という対比の含みが生まれ、後半の sedangkan へきれいにつながります。
そして sisanya(残り)は、数を書かずに89件を指しています。設問2が「差」を聞いてくるのは、この書かれていない数字を読者に計算させるためです。
報道文では引き算を読者にさせる書き方がよく使われます。total と一部が示されたら、残りを頭の中で出しておく——それだけで、設問に先回りできます。
Angka tersebut mengkhawatirkan karena gempa kecil yang berulang menandakan sesar yang masih aktif.
語注me-…-kan が付くと「そういう気持ちを引き起こす」側に立場が移ります。だから主語は人ではなく物事や数字になります。
Angka tersebut mengkhawatirkan.=その数字は憂慮すべきものだ。Saya khawatir.=私は心配だ。主語が入れ替わるのがこの対の面白いところです。
同じ作り:menyedihkan(悲しませる→痛ましい)/menggembirakan(喜ばしい)/membingungkan(紛らわしい)。綴りに注意。khawatir の kh はアラビア語由来。me- が付くと meng-+khawatirkan で、k は落ちません。
証拠から結論を引くときの動詞で、menunjukkan(示す・指し示す)とほぼ同義ですが、menandakan のほうが「兆候」寄りです。
使い分けの目安:データが直接示す→menunjukkan/間接的な兆しから読み取る→menandakan。
親戚の語:menandatangani(署名する。tanda tangan=手のしるし=サイン)/pertanda(前兆)/bertanda(〜の印がついた)。この文の論理は「小さな地震のくり返し」→「断層が生きている証拠」。数字が怖いのではなく、数字が意味することが怖いと言っています。
その数字は | 憂慮すべきだ | なぜなら | くり返す小さな地震が | 示すからだ | まだ生きている断層を
原文(再掲)Angka tersebut mengkhawatirkan karena gempa kecil yang berulang menandakan sesar yang masih aktif.
訳例この数字は憂慮すべきものだ。小さな地震がくり返し起きることは、断層がいまなお活動していることを示すからである。
gempa kecil yang berulang(くり返す小さな地震)と sesar yang masih aktif(まだ活動している断層)。名詞+yang+説明という同じ形が、1文に2回出ています。
この型は後ろから前に訳すと自然になります。「地震/くり返す」→「くり返す地震」。慣れるまでは、yang が見えたらそこで区切って、後ろを先に読むと迷いません。
そして文の骨は短いのです。Angka mengkhawatirkan karena gempa menandakan sesar.——これだけ。yang 以下はすべて飾りです。長い文に出会ったら、まず yang を外して骨を見る。読解でも聞き取りでも効きます。
ここで、設問2が聞いている「差」を絵にしておきます。引き算そのものより、その差が何を意味するかが、この記事の中心です。
図2:設問2は「差」を聞いていますが、記事が言いたいのは差の大きさではなく、89件が意味することです。答えは 89 kejadian. と数+単位で短く。
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第8文以降の逐語解説と、答えあわせをまとめて収録しています。あわせて収録しているのは次の内容です。
- 設問2の核心——99と10の差が 89 であること、そしてその89が何を意味するかを示した図
- 設問3の核心——3つの活動を、修飾語ごと拾う方法。membaca と membacakan の分かれ道
- 設問4の核心——menjadi apa と聞かれたら menjadi+名詞で返す。人名を手がかりに段落を特定する手順
- Cianten 2012——M4.8で約560戸が壊れた理由。kuat(規模)と daya rusak(破壊力)は別の尺度です
- -kah の修辞疑問——この記事で唯一の疑問文が、なぜ第2段落の最後に置かれているのか
- 設問1〜4の解答例、よくあるつまずき、設問5の模範解答(約170語)と日本語訳、復習語彙12











