制度は「1人が150人を見る」と定めている。現場では1人が570人を抱えている
いじめ、不安、中退——教室で起きるこうした問題に向き合うのが guru BK(スクールカウンセラー)です。ところがインドネシアでは、その席が空いたままの学校が大半を占めています。
省令が定める理想はカウンセラー1人につき生徒150人。必要数は30万人、現員は5万8000人、不足は24万2000人。実勢の比率は1対570まで開いています。
今日の記事は数字が第2段落に集中していて、それ以外の段落には数字がひとつも出ません。どこで数字を取り、どこで論理を取るか——聞き分けの練習にちょうどいい構造です。
語の面では、merangkap(兼務する)、tidak kunjung(いつまでも〜しない)、payung hukum(法的な傘=根拠法)といった、制度を語るときの定番表現をまとめて押さえます。
今日のねらい:数字の段落と、論理の段落を分けて聞く
4段落構成で、文の数は4・7・4・2。第2段落だけが飛び抜けて長く、7文のうち6文に数字が入っています。逆に第1・3・4段落には数字がひとつもありません。
これは偶然ではなく、制度を論じる記事の典型的な形です。①問題の提示 → ②数字による裏づけ → ③問題の広がり → ④提言。数字は②に集めて、残りは論理で運ぶ。この設計が分かっていると、どこで身構えるかが決まります。
設問も、その構造に沿って作られています。省令名を抜き出す問い、2つの段落をつないで推論する問い、言い換えて再構成する問い、人を答える問い。タイプが4つとも違います。
そして今日は数量を計算させる問いがありません。数字は6個も出てくるのに、です。数字を聞き取ることと、数字を答えることは別——ここを取り違えて数字ばかり追うと、かえって設問を落とします。
音声に入る前に、聞くときの構えだけ確かめておきます。内容には触れません。
① 長い組織名は、略称を待つ。この記事には Asosiasi Bimbingan dan Konseling Indonesia という団体名が出ます。5語で3秒ほど。一語ずつ追うと、直後の人名を落とします。Asosiasi と聞こえたら「団体名だ」と決めて、カッコの略称まで待つのが安全です。
② 省庁名と省令名は、形が決まっている。Peraturan Menteri ○○ Nomor △ Tahun ××××——この並びは固定です。Peraturan Menteri が聞こえた瞬間に、「番号と年が来る」と分かります。設問1はこの形をそのまま聞いています。
③ 数字は「直後の名詞」とセットで拾う。150 peserta didik(生徒150人)、45 juta orang(4500万人)、300.000 konselor(30万人)。数だけ覚えても使えません。何を数えている数字かまで一組で書き取ります。
④ 桁の区切りに注意。インドネシア語では桁区切りがピリオドです。300.000 は30万であって0.3ではありません。58.000 は5万8000、242.000 は24万2000。日本語や英語と逆なので、目で読むときも耳で聞くときも気をつけます。
⑤ 疑問文が1つだけ出る。第3段落に Apakah …? があります。答えを求めていない問いかけで、直後の文が対策で受けます。疑問文が聞こえたら、話が折り返す合図だと受け取ってください。
音声:KRISIS KONSELOR DI SEKOLAH INDONESIA
Apa nama peraturan yang menetapkan jumlah ideal peserta didik yang didampingi seorang guru BK?
Apa yang harus dilakukan pemerintah daerah agar sekolah di pelosok tidak lagi kehilangan layanan konseling?
Apa usaha ABKIN untuk memperkuat penyediaan tenaga konselor di Indonesia?
Siapa yang selama ini terpaksa merangkap tugas konselor di sekolah yang tidak memiliki guru BK?
Menurut Anda, apakah setiap sekolah perlu memiliki guru bimbingan dan konseling tersendiri? Jelaskan pendapat Anda dalam waktu 2 menit!
KRISIS KONSELOR DI SEKOLAH INDONESIA
インドネシアの学校における、カウンセラー不足という危機
Kasus perundungan, kecemasan, dan putus sekolah kerap muncul di ruang kelas tanpa penanganan yang memadai. Sesungguhnya sekolah memiliki perangkat khusus untuk itu, yaitu layanan Bimbingan dan Konseling (BK). Namun di sebagian besar satuan pendidikan, terutama di pelosok, jabatan tersebut tidak kunjung terisi. Akibatnya, wali kelas dan guru mata pelajaran terpaksa merangkap tugas konselor tanpa dibekali kompetensi yang sesuai.
Peraturan Menteri Pendidikan dan Kebudayaan Nomor 111 Tahun 2014 menetapkan bahwa seorang guru BK idealnya mendampingi 150 peserta didik. Dengan siswa jenjang dasar dan menengah yang mencapai 45 juta orang, kebutuhan nasional diperkirakan 300.000 konselor. Kenyataannya, guru BK yang tersedia hanya 58.000 orang, baik pegawai negeri maupun bukan. Artinya negara masih kekurangan 242.000 tenaga. Rasio di lapangan pun tergerus hingga seorang guru menangani sekitar 570 siswa. Angka itu dipaparkan Ketua Umum Pengurus Besar Asosiasi Bimbingan dan Konseling Indonesia (ABKIN), Muh Farozin, di hadapan Komisi X Dewan Perwakilan Rakyat. Di samping itu, pengangkatan konselor bergantung pada kebijakan pemerintah daerah yang tidak seragam.
Padahal beban persoalan peserta didik terus meluas. Tekanan akademik kini bertemu dengan pergaulan di media sosial yang membuat remaja kian rentan terhadap gangguan mental. Apakah sekolah mampu menahan dampak sebesar itu hanya dengan mengandalkan guru mata pelajaran? ABKIN mendorong penguatan pendidikan profesi konselor di lembaga pendidikan tenaga kependidikan sekaligus memperjuangkan payung hukum yang menjamin penempatan mereka.
Keadaan yang mengkhawatirkan ini tidak boleh dibiarkan. Sudah saatnya pemerintah pusat dan daerah bersinergi mengangkat konselor secara bertahap di setiap sekolah.
Disadur dari antaranews.com
解説に入る前に、BK とは何かを1枚で押さえておきます。ここが分からないと、記事全体が輪郭を持ちません。
図1:Bimbingan(集団への予防的な指導)と Konseling(個別の相談)。2語で1つの職名です。
もうひとつ、記事の設計図も先に見ておきます。どこに何が置かれているかが分かると、聞くときの配分が決まります。
図2:数字は第2段落に集中。それ以外の段落は論理で運ばれます。聞き分けの配分をここで決めておきます。
KRISIS KONSELOR DI SEKOLAH INDONESIA
語注krisis air bersih(清潔な水の不足)/krisis pangan(食料危機)/krisis kepercayaan(信頼の失墜)/krisis moneter(通貨危機。1998年の krismon は今も語られます)。
この見出しの krisis konselor も「カウンセラーが決定的に足りない状態」という意味です。見出しの型:名詞+前置詞句KRISIS KONSELOR / DI SEKOLAH INDONESIA——名詞句+di+場所という形です。動詞がありません。
同じ型の見出し:BANJIR BANDANG DI SUMATERA BARAT(西スマトラの鉄砲水)/KENAIKAN HARGA DI PASAR TRADISIONAL(伝統市場での値上がり)。
状態を提示するだけで、評価も動作も含みません。前回の VONIS RINGAN CEDERAI KORBAN のような動詞つきの見出しとは、伝わる強さが違います。見出しに動詞があるかどうかで、記事が報告寄りか論説寄りかの見当がつきます。この記事は状態の提示から入り、最後に提言で締める形です。
guru BK=BK担当の教員(学校の中での呼び名)
tenaga=人員・要員(数として数えるときの呼び名。第8文の 242.000 tenaga)
同じ人を指しているのに、文脈で語が変わります。同語のくり返しを避けるためで、報道文の常套手段です。-or/-er で終わる職業名konselor(カウンセラー)/instruktur(指導員)/direktur(取締役)/dosen(大学講師)/guru(教員)/tenaga pengajar(教える人員)。
tenaga は元は「力・エネルギー」。tenaga kerja(労働力・労働者)/tenaga medis(医療従事者)/tenaga ahli(専門家)。「〜の担い手」という数え方の語です。意見を述べるときはtenaga konselor(カウンセラー人員)と限定します。tenaga kerja だけだと「労働者一般」になり、話がぼやけます。
カウンセラーの危機 | インドネシアの学校における
原文(再掲)KRISIS KONSELOR DI SEKOLAH INDONESIA
訳例インドネシアの学校における、カウンセラー不足という危機
KRISIS KONSELOR DI SEKOLAH INDONESIA——5語で、動詞はゼロです。名詞句+di+場所という、いちばん素朴な見出しの形です。
この形は状態をそのまま置くだけなので、読み手に判断を委ねます。「危機がある」とだけ言って、誰が悪いとも、どうすべきとも言っていません。
だから記事の中身も、まず事実を積み上げる構成になります。第1段落で問題、第2段落で数字、第3段落で背景——ここまでずっと報告です。
主張が出てくるのは最後の2文だけ。Sudah saatnya …(そろそろ〜すべきだ)。見出しが静かな記事は、主張が末尾に集まる——読む前に、そう見当をつけておけます。
Kasus perundungan, kecemasan, dan putus sekolah kerap muncul di ruang kelas tanpa penanganan yang memadai.
語注もともと dirundung duka(悲しみに包まれる)のように、「まとわりつく」という古風な語でした。それが近年、英語 bullying の訳語として定着しました。同じ意味の語が3つ並存しているperundungan(正式・報道向け。教育省が推奨する語)
bullying(英語のまま。会話やSNSではこちらが優勢)
penindasan(抑圧・虐げ。tindas=踏みつける。やや重い語感)
公文書や新聞では perundungan、日常では bullying。同じ現象を、場面で語が変わる典型例です。
関連語:kekerasan(暴力)/pelecehan(ハラスメント)/diskriminasi(差別)。教育をテーマにした記事では、この3語がひとかたまりで出ます。perundungan が読めれば、たいていの学校問題の記事は入口を越えられます。
khawatir(心配だ)と近いですが、cemas のほうが身体的な落ち着かなさを含みます。心理・医療の文脈では kecemasan が「不安(症)」の訳語として使われます。
gangguan kecemasan=不安障害。心の健康の語彙kesehatan mental(メンタルヘルス)/gangguan mental(精神の不調。第13文に出ます)/depresi(うつ)/stres(ストレス)/tekanan(プレッシャー。第13文の tekanan akademik)/trauma/burnout。
gangguan=障害・不調(ganggu=邪魔する → mengganggu)。gangguan ginjal(腎障害)のように身体にも使えます。この3語(perundungan/kecemasan/putus sekolah)が、guru BK が扱う問題そのものです。第2文の untuk itu(それに対して)が受けているのは、この3つです。
memutuskan には2つの意味があります。①切る(memutuskan tali=紐を切る)/②決める(memutuskan untuk pergi=行くと決める)。「迷いを断ち切る」と考えると、2つがつながります。keputusan=決定・判決。putus の広がりputus asa(絶望する。直訳は「望みが切れる」)/putus hubungan(関係を絶つ)/putus cinta(失恋する)/terputus(途切れている)/pemutusan hubungan kerja(PHK=解雇)。
切れるという一語から、これだけの表現が広がります。教育統計では APS(Angka Putus Sekolah)=中退率という略語がよく出ます。APK(総就学率)、APM(純就学率)とセットで覚えると、教育の記事が読みやすくなります。
いじめ・不安・中退の事案は | しばしば現れる | 教室で | 十分な対応のないまま
原文(再掲)Kasus perundungan, kecemasan, dan putus sekolah kerap muncul di ruang kelas tanpa penanganan yang memadai.
訳例いじめ、不安、中退といった問題が、十分な対応のないまま教室でしばしば起きている。
perundungan, kecemasan, dan putus sekolah——冒頭で3つ並べるのは意図的です。いじめ(人間関係)/不安(心)/中退(進路)と、領域が全部違います。
1つだけ挙げると「それは特殊な例では」と思われますが、領域の違う3つを並べると「これは広い問題だ」と伝わります。列挙は、問題の範囲を示す道具です。
そして文末の tanpa penanganan yang memadai(十分な対応のないまま)。ここが記事の主題です。問題が起きていることではなく、対応できていないことが問題だと、1文めで宣言しています。
だから第2文が Sesungguhnya sekolah memiliki perangkat khusus untuk itu(本来、学校にはそのための仕組みがある)と続きます。対応する仕組みはある。なのに機能していない——この落差が記事の骨格です。
Sesungguhnya sekolah memiliki perangkat khusus untuk itu, yaitu layanan Bimbingan dan Konseling (BK).
語注同じ作り:sebenarnya(実は)/seharusnya(本来〜すべき)/sebaiknya(〜したほうがよい)/semestinya(当然〜であるはず)/setidaknya(少なくとも)。
この形が出たら、次に「なのに現実は」が来ると構えられます。この記事での働きSesungguhnya sekolah memiliki …(本来、学校には仕組みがある)→ Namun …(しかし)→ Akibatnya …(その結果)。
本来 → しかし → その結果。3文で制度と現実のずれを描き切っています。制度を論じる記事の、いちばん基本的な運びです。sesungguhnya と sebenarnya はほぼ同義ですが、sesungguhnya のほうが硬く、書き言葉向きです。
この文では perangkat khusus(専用の仕組み)という抽象的な言い方を先に置き、yaitu で layanan Bimbingan dan Konseling と具体名を出しています。
抽象 → yaitu → 具体。読み手を段階的に降ろしていく書き方です。言い換えの語を整理するyaitu / yakni(すなわち。同一のものを言い直す)
atau(または/すなわち。外来語の言い換えにも使う)
antara lain(とりわけ・例えば。一部を挙げる)
misalnya(例えば)
dengan kata lain(言い換えれば)
yaitu はイコール、antara lain は一部——ここを取り違えると、範囲を読み違えます。音声で yaitu が聞こえたら、直後に固有名詞や専門語が来る合図です。身構えるタイミングになります。
「そろって1つの機能を果たすもの」という感じで、人にも物にも制度にも使えます。ここでは制度としての仕組みです。layanan=サービス・業務layan=応対する。melayani=サービスを提供する。layanan=サービス・支援業務。pelayanan もほぼ同義で、pelayanan publik(公共サービス)のように使います。
layanan konseling(相談サービス)/layanan kesehatan(保健サービス)/layanan pelanggan(顧客対応)。
設問2に layanan konseling が出てきます。設問と本文が語を共有しているので、そこが手がかりになります。memiliki=所有する(milik=所有物)。punya の書き言葉版で、作文でも使えます。
本来 | 学校は | 専用の仕組みを持っている | そのために | すなわち | 指導・相談(BK)というサービスを
原文(再掲)Sesungguhnya sekolah memiliki perangkat khusus untuk itu, yaitu layanan Bimbingan dan Konseling (BK).
訳例本来、学校にはそのための専用の仕組みがある。「指導・相談(BK)」と呼ばれるサービスである。
layanan Bimbingan dan Konseling (BK)——正式名称のあとにカッコで略称。この形が出るのは記事中でここだけです。
以降、記事はずっと guru BK と書きます。第5文、第7文、そして設問1にも出ます。この1文を聞き逃すと、BK が何の略か分からないまま最後まで行くことになります。
報道文には「初出で定義、以降は略称」というルールがあります。カッコが聞こえた瞬間が、いちばん大事だということです。
この記事にはもうひとつ、同じ形が出ます。第10文の Asosiasi Bimbingan dan Konseling Indonesia (ABKIN)。設問3が ABKIN を主語にしているので、こちらも定義を取り逃せません。カッコ=これから何度も出る語、と覚えておいてください。
Namun di sebagian besar satuan pendidikan, terutama di pelosok, jabatan tersebut tidak kunjung terisi.
語注tidak kunjung selesai(いっこうに終わらない)/tidak kunjung datang(一向に来ない)/tidak kunjung membaik(いっこうに良くならない)/tidak kunjung usai(終わる気配がない)。
単なる belum terisi(まだ埋まっていない)との違いは、時間の経過と、書き手のいらだちが含まれる点です。terisi=isi の ter- 形isi=中身・満たす。mengisi=満たす・記入する。terisi=満たされている・埋まっている。
mengisi formulir(書類に記入する)/isi ulang(チャージ・詰め替え)/berisi(〜が入っている)/pengisian(充填・記入)。
ter- なので「誰が埋めたか」を言わずに済みます。埋まっていないという状態だけを述べる形です。この一句が記事の出発点です。制度はある(第2文)/席は埋まらない(第3文)/だから兼務(第4文)——3文で構造が完成します。
sekolah と言えば済むところを satuan pendidikan と書くのは、幼稚園から高校、さらに宗教学校まで含めた総称だからです。公文書ではこちらが使われます。
ほかの satuan:satuan kerja(部署。satker)/satuan tugas(タスクフォース。satgas)/satuan ukur(計量単位)。インドネシアの学校制度PAUD(就学前教育)→ SD(小学校・6年)→ SMP(中学校・3年)→ SMA(普通高校)/SMK(職業高校)。
宗教省が所管する系統もあります。MI(イスラム小学校)/MTs(同中学)/MA(同高校)。
第6文の jenjang dasar dan menengah=初等・中等段階。jenjang=段階・階梯です。教育の記事では satuan pendidikan/jenjang/peserta didik の3語が繰り返し出ます。peserta didik=生徒(siswa の公文書版)。
近い語:daerah terpencil(人里離れた地域)/pedalaman(内陸奥地)/daerah terluar(最外縁の地域)。
政策用語では 3T=Terdepan, Terluar, Tertinggal(最前線・最外縁・後進地域)という括りがあり、教育や医療の人員配置で必ず論点になります。なぜ僻地で欠員が起きるのかインドネシアは1万7000以上の島からなる国です。教員の配置は地方政府(pemerintah daerah)が担うため、財政力と方針の差がそのまま人員差になります。
この記事の第11文 kebijakan pemerintah daerah yang tidak seragam(不統一な地方政府の方針)が、まさにその指摘です。
設問2は、この第3文と第11文をつないで答えます。terutama=とりわけ。utama(主たる)+ter-。範囲の中で特に強い部分を示します。
しかし | 大半の学校では | とりわけ僻地では | そのポストが | いつまでも埋まらない
原文(再掲)Namun di sebagian besar satuan pendidikan, terutama di pelosok, jabatan tersebut tidak kunjung terisi.
訳例しかし大半の学校、とりわけ僻地の学校では、そのポストがいつまでも埋まらないままである。
設問2は Apa yang harus dilakukan pemerintah daerah agar sekolah di pelosok tidak lagi kehilangan layanan konseling?(僻地の学校が相談サービスを失わないために、地方政府は何をすべきか)。
設問文の中の pelosok は、この第3文にしか出てきません。設問が本文の語を借りているときは、その語のある文が出発点です。
ただし、この文だけでは答えになりません。「僻地で埋まらない」という現象は書いてありますが、「なぜ埋まらないか」が書かれていないからです。
その理由は第11文にあります。pengangkatan konselor bergantung pada kebijakan pemerintah daerah yang tidak seragam(採用は不統一な地方政府の方針に左右される)。
第3文(現象)+第11文(原因)→ 答え(対策)。2つの段落をまたいで、自分で組み立てる問いです。
Akibatnya, wali kelas dan guru mata pelajaran terpaksa merangkap tugas konselor tanpa dibekali kompetensi yang sesuai.
語注前回の記事に出た perwakilan(代表)は wakil(代理)から。wali と wakil は別の語なので、混同しないよう注意します。guru mata pelajaranmata pelajaran=教科(略して mapel)。mata は「目」ですが、「項目」の意味でも使います。mata kuliah(大学の科目)/mata uang(通貨)/mata acara(番組の項目)/mata air(泉)。
guru mata pelajaran=教科担当の教員。数学や国語など、特定教科を教える先生です。設問4は Siapa(誰が)。答えはこの2つを両方——Wali kelas dan guru mata pelajaran. 片方だけだと、本文が挙げた情報の半分が落ちます。
Ia menjabat sebagai direktur merangkap komisaris.(取締役兼コミサリスを務める)のように、肩書きの間に挟んで使うこともできます。terpaksa=やむを得ずpaksa=強制する。memaksa=強いる。terpaksa=やむを得ず〜する。dipaksa(強制される)と違い、状況に追い込まれて自分で選んだという感じです。
Saya terpaksa berjalan kaki.(やむなく歩いた)/keadaan memaksa(不可抗力)/pemaksaan(強要)。
この語があることで、担任や教科担当を責めていないことが伝わります。悪いのは彼らではなく、席が埋まらない構造だ、という書き方です。tanpa dibekali kompetensi yang sesuai=適した能力を身につけさせられないまま。bekal(携行品)→ membekali(持たせる)→ 受動 dibekali。
その結果 | 担任と教科担当の教員が | やむなく兼務している | カウンセラーの職務を | ふさわしい能力を与えられないまま
原文(再掲)Akibatnya, wali kelas dan guru mata pelajaran terpaksa merangkap tugas konselor tanpa dibekali kompetensi yang sesuai.
訳例その結果、担任や教科担当の教員が、必要な専門性を身につけないままカウンセラーの職務を兼ねざるを得なくなっている。
ここまででまだ数字はひとつも出ていません。それなのに、問題の形はもう完全に見えています。
第1文:問題が起きている(いじめ・不安・中退)。第2文:対応する仕組みはある(BK)。第3文:しかし人がいない。第4文:だから素人が兼務している。
問題 → 制度 → 欠員 → しわ寄せ。この4段構えは、制度の不備を論じる記事の定型です。教育に限らず、医療でも防災でも同じ形が出ます。
だから聞くときも、この型を予測しながら聞けます。Sesungguhnya(本来は)が聞こえたら「次は Namun だ」、Namun が来たら「次は Akibatnya だ」。接続語が、次の展開を教えてくれます。
そして第2段落から、いよいよ数字による裏づけが始まります。
最後に、法令の呼び方を整理しておきます。この記事には省令の名前が出てきますが、インドネシアの法令名は形が完全に決まっているので、一度覚えれば毎回使えます。
図3:Nomor が番号、Tahun が制定年。この並びは絶対に変わりません。
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第5文以降の逐語解説と、設問1〜4の答えあわせをまとめて収録しています。あわせて収録しているのは次の内容です。
- 第2段落の数字6つ——150/45 juta/300.000/58.000/242.000/570 が、どうつながっているかを1枚の図に
- 設問2の核心——答えが1か所に書かれていない問い。第1段落と第2段落を、どうつなぐか
- 設問3の核心——mendorong … sekaligus memperjuangkan …。2つの取り組みを、どう組み替えて答えるか
- payung hukum(法的な傘)——制度を語るときの必須表現と、その周辺語
- Apakah …? の修辞疑問——この記事で唯一の疑問文が、なぜ第3段落に置かれているのか
- 設問1〜4の解答例、よくあるつまずき、設問5の模範解答と日本語訳、復習語彙12












